2009年7月14日火曜日

スラムダンクみたいな

こないだ、タカさんが「開幕まで○○日」って書いた紙を、部室2階の壁に貼った。以来、僕はそれを毎日見てしまう。そして見る度に、終わりが近づいているのを意識せずにはいられない。

プロなら引退のタイミングは自分で決められる。考えようによっては、小学生や中学生、高校生も自分で自分のやめどきっていうのを決めているかもしれない。

大学4年生である僕らはそういう意味では特殊かもしれない。僕らはサッカーを始めたときからずっとやめることを拒み続けた結果、ようやく行き止まりが見えてしまった。10月25日に終幕する、2009年秋季リーグで僕らのサッカーは強制終了してしまう。今日は7月14日。

ヨーヨーの記録や、瞬発力や、キック精度も、終幕後はきっと下がるだけ。集中力や自制心、情熱の温度、それらも全部、きっとこの先ぼやけてく。

「高まってんのか?」ってタカさんはよく僕らに問いかける。そうなんだ、少なくとも僕に関して言えば、「サッカー選手」としての自分の最高到達点は10月25日より後じゃあないんだ。

井上雄彦の『スラムダンク』の中で、主人公の桜木花道が言うんだ。「オヤジの栄光時代はいつだよ」「全日本のときか?」「オレは」「オレは今なんだよ」って。

「栄光時代」だなんて、格好良いもんでも、大それたもんでもない。でも、自分にとっては、小一のときから、たくさん時間をかけて、親に車で送り迎えしてもらって、日曜日には父親にボールを蹴ってもらった。きっつい練習繰り返して、おかげで何度も怪我をして、大学4年間も忙しくて、えらく辛い思いもした。

でも結局、自分の意思じゃやめられなかった。自分にとってはそういうもんなんだ。

春の国公立大会 ―― ついこないだのくせして、僕はあの大会までろくに試合に出たことがなかった。だから…メチャクチャ楽しかった。スタメンで毎試合フル出場できて、試合後には褒められたりもした ― 夢みたいだった。ずっとヘタクソでみじめだった、入部してからの今までが報われたような、そんな気さえしたんだ。

実は、この大会が自分にとっては区切りになるだろうな、なんてことを、大会前は考えたりした。最初で最後の舞台かもしれないなって。部員として最低だけど、したんだ。

でも、最近そんなfeelingが変わってきた。Aの練習に呼ばれたり、ヨーヨーでは自分が一番びっくりするような結果が出たり…そして何より、国公立っていう舞台で、試合の楽しさを知ってしまった。…4年目の夏になって初めて、欲が湧き上がってくるのを感じているんだ。以前みたいに、諦められなくなっていて、潔くなんて、なれなくなっていて、このまま引退するのなんて、嫌になってきているんだ。

だから最後まで希望は、捨てずにとっておく。「オレは今」じゃあなくて、最後の夏より後なんだっていう希望を。「諦めたら、そこで試合終了」らしいから。

4年 望月進司

1 件のコメント:

  1. 最後の1年ってあっという間やけど、最後やからこそ気づくことも多いんよな。練習で4年が頑張る姿はチームの士気を高めるんよ、ほんとに。
    マックみたいに最後の年にレギュラーになって体張ったり、正太みたいに主務やりながらも最後は秋季に出たのはほんと心強かった。

    って、モチはマックも正太もあんま知らんかもしれんけど、何が起きても最後まで諦めず、とにかく悔いの残らんように頑張ってな!全部一生モノの財産になるから。
    秋季でモチが活躍するの楽しみにしてるな!

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