2014年3月21日金曜日

トレード・オフの打破


トレード・オフという概念をご存知でしょうか。

トレード・オフとは、辞書的な意味で言うと「同時には成立しない二律背反の関係」
あちらを立てればこちらが立たぬ、一方が良くなればもう一方が悪くなり両方上手く行かないものだ
というと少しイメージしやすいかもしれません。


例えば経営学では、「生産性と柔軟性のトレード・オフ」「生産性のジレンマ」という現象が見られたりします。

単位時間・単位労働量あたりの生産量(生産性)を向上すればするほど、柔軟に製品を生産する能力が失われていくという現象です。
簡単に言うと、一度に沢山作ってしまえば1つ1つにかかる手間は少なくなるけれども、細かい種類の作り分けはできなくなってしまう、という感じでしょうか。

フォード社は1900年代前半、自動車業界で圧倒的なシェアを獲得していました。
当時高級品でとても庶民に手の届くようなものではなかった自動車を、徹底的な生産性の向上を通じた大量生産により、高品質かつ庶民に手が届くような価格で販売することを可能にしたからです。
T型フォード(フォード社の生産した自動車)の名前を知らないものは世界中を見ても居ない、という売れ具合でした。

しかし、1920年代の半ばになり人々がT型フォードに飽き始めると、フォード社に比較するとモデルの多かったGM(ゼネラル・モーターズ)に業界ナンバー1の座を奪われてしまいました。生産性を高めて1つの製品を安く大量に作ることに特化する余り、他のモデルに切り替える能力を失っていたのです。
その後フォード社は新しいモデルであるA型フォードを販売したのですが、モデルの切り替えに数年かかってしまったためGMに大きな差を開けられ、現在まで業界トップを取り返せないでいます。

生産性を高める余り、柔軟性を失ってしまったことの好例でしょう。


このように2つの要素がトレード・オフの関係にあるとき、重要なのは2つの要素の「最適な」割合を選択することです。

先ほどの例で言うと、低価格でガンガン大量生産して売って行くなら生産性をより重視すれば良いし、多少高くても顧客の様々な要望に応えたいのなら柔軟性を重視すれば良いのです。
取りたい経営戦略によって生産性、柔軟性というトレード・オフの関係にある要素の「最適な」割合を考え、選択していく必要があります。


このように、トレード・オフを考える事は、物事をより良く、安定して判断するのにとても役立ちます。
企業の経営にはこのような考え方が多く用いられています。


ただ、大きな成功を得るためにはトレード・オフを打破する必要があると思います。
世間一般では2つを同時に達成するのは不可能だ、と思われるものを同時に達成してはじめて大きな成功が勝ち取れるのではないか、と考えています。

身の回りで言うと

「勉強とスポーツはトレード・オフ」
「受験と部活はトレード・オフ」
「学生主体と結果はトレード・オフ」

無意識のうちにこのような事を考えていないでしょうか。


所詮東大生だからスポーツばかりしている奴らには勝てない
部活をしているから受験で東大を目指すのなんて無理に決まっている
コーチが居ないから今年はダメなのではないか

トレード・オフを自分で勝手に作ってはいないでしょうか。


勉強とスポーツの最適な配分
受験と部活の最適な配分
学生主体と結果の最適な配分

こんなものを考えていてはダメで、どちらも得よう、二兎を得ようとする熱い気持ちが大切だと思います。

最適配分を考えず、どうせならどちらも1番を目指しましょう。

大きな成功は世間一般のトレード・オフを打ち破らない限り得られないと思います。


最後に

ア式部員には、俺らでトレード・オフを打ち破って、世間をびっくりさせてやろうじゃないか、と

今受験を考えている未来のア式部員には、自分の中のトレード・オフを打ち破って、是非部活に打ち込みながらも東大ア式蹴球部を目指して欲しい、と

メッセージを伝えて終わりにします。


この一年、ア式蹴球部全員にとって内容も結果も最高だったと振り返れる一年にできるよう頑張るので
どうか一緒に頑張りましょう。



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