2014年7月28日月曜日

スタートライン



最近、ため息をつくことが多くなった、と思う。

三ヶ月前、私はサッカーを心から楽しいと思った。スタートラインに立てたと思った。これからどんどん上手くなっていこうと思った。

だけど、現実はそんなに甘くなかった。

練習を重ねるごとに増えていき目立つ自分のミス。先輩や同輩から注意されるたびに、また同じミスをしてしまったと悲しくなる。先輩が自然とできていることが、私にはまだできない。着実に前に進んでいる同期。それなのに私は、上手くなるどころか下手になっていってる気がして、また、ため息をつく。

サッカーが楽しいことには変わりはない。だけど、それ以上に、自分が上手くプレーできないことへの悔しさと苦しさが勝ってしまう。

このあいだ、私は初めての練習試合を経験した。初めて体験した90分間。試合中だからこそ気づいた普段の練習の目的。先輩たちの動き。私のポジションの意味。今まで私が練習でしてきたことが、頭の中で繋がった90分間だった。
けれども、私が上手く動けなかったことには変わりなかった。私のいるべき位置、体力、スプリット、声掛け。課題ばかりだった。先輩たちの背中が、また遠ざかってしまったのをひしひしと感じた。

前回の反省を生かそうと臨んだ二試合目、私は決定的なチャンスを逃した。チームメートが出してくれたセンタリングを決めることができなかった。せめて体に当たってさえいれば、入っていたかもしれないボールだった。それくらい、いいボールだった。あと少しだった。こっちにボールがくることは分かったのに。なのに、決められなかった。

本当に惜しかったね、いいところにいたのにね、とチームメートが試合後に声をかけてくれた。この前の試合より動きは良くなったよ、次は決めてね!と先輩に明るく言われて、少しだけ気分が明るくなった。だけど、悔しさと悲しさは心の中に残ったままだった。初めての炎天下の試合、私は体力をだんだん失っていった。これがサッカーなんだと痛感する。私一人がしっかり動けないだけで、他のメンバーに負担がかかってしまう。また、迷惑をかけてしまった。気持ちはどんどん沈んでいく。


帰りの電車の中、なんとなくいつもの癖で、ツイッターを開く。もうすぐ花火大会だねウェーイみたいな楽しそうなツイートが多くて、私はタイムラインをスクロールする速度を早めた。
その中に一つ、少し寂しげなツイートが混ざっていた。リトルグリーンメンのアイコンが、公式戦に出場した友人と、自身とを比較して呟いていた。男子部の友人のツイートだった。
私も少し悲しくなって次のツイートを見ると、さっきと同じ子が、叫んでいた。

「必ずやったるでー!!!!!」

その言葉が、私の心に突き刺さった。ここ数週間の私に足りなかったものを見つけた気がした。
マイナス思考を続け、それをバネにしてプラスに変えるということができていなかった自分。私には、プラスに変えるだけの気持ち、気合いが足りていなかったんだ。

数日後、練習後の電車で、コーチと一緒になった。普段時間がなくてゆっくりと聞けない私のプレーや私がするべきトレーニング法について詳しく教えてもらうことができた。別れ際に、こう、言われた。
「まだ始めたばかりなんだから、他人と比較しすぎないこと。それよりも、目の前にある、今の自分にできることに全力をつくすこと。少しずつ、できることを増やしていけばいいよ。だけど、気持ちでだけは絶対に負けるなよ」


私と先輩たちとの間には、技術的な差がある。それは練習量をもっと増やしていかないとどうにもならない。だけど、自分のサッカーに向き合う姿勢は、気持ちから変えられる。

たとえ私のスタートラインが先輩たちから何キロ何千メートル離れていようと、最後まで諦めずに、その差を縮めてみせる。毎日1ミリでもいいから、進んでみせる。その過程で立ち止まることがあっても、サッカーを初めたばかりのあの頃の気持ちを持ち続けて、気持ちだけは前に進もう。

ため息を、自分を奮い起こす言葉に変えよう。


技術で劣っていても、気持ちでは絶対負けないように。


お気に入りに登録しておいた友人のツイートを見直して、私はこう心の中で呟く。

よっしゃ、やったる!






情報の試験は今からスタートをきりたいと思います。
女子部1年 大窪純

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