2015年4月27日月曜日

春のすすめ

 今年もこの季節がやってきました。春ですね。恋愛の春。変化の春。挑戦の春。別れの春。みなさんは今年の春はどんな春にするのでしょうか。
 


 というわけで春らしい話をしたいと思います。春はいろいろなことをやってみたいという気持ちに駆り立てられますよね。いろいろなことに挑戦していろいろなことに失敗していろいろなことを吸収していけたらと思います。ここで大事になってくるのが物事への取り組み方・姿勢であると思います。この姿勢について今回は3つのパターンにわけて一緒に考えてみたいと思います。



 実録1
 
 ある春の午後のことであった。僕と同級生である出戸は僕にこう切り出した。

「明日ってグラウンドどっちやったっけ?」
「農グラ(農学部にあるグラウンド)でしょ」
「うそやろ」
「お前だよ」

 出戸はすかさずi phoneを取り出し週間予定の記されたメールを確認しようとした。僕は農グラで練習があることに絶対の自信があったのでその操作を静かに見守ることにした。しかしこの作業はいちいちメールボックスをたどって目的のメールを発見しなければいけない。したがってメールをたくさん受信するような人にとっては決してたやすいことではない。いやそのはずだったというべきか。なんと出戸は受信フォルダを開くと上の方にひっそりとある検索ボックスに「松田」と打ち込み(週間予定は主務である松田健太郎先輩から送られてくる)、いとも簡単に目的のメールを見つけ出したのである。そんな機能があったなんて、そこに検索ボックスがあったなんて、毎回見ていたはずなのに。まさに目からうろこであった。しかし石川からやってきたのんびり者であるという単純な理由から機械音痴であるとみなしていた出戸に驚いた姿を見せたくなかった僕は思わず

「お前でもその機能使えるんだな。あるの知ってた?」
「知っとるわ。バカにすんなよ」
「農グラっしょ?やっぱ。」
「本当や。俺が間違っとった。」

 つい知ったかをこいてしまった。しかし出戸にはばれなかったようである。ちょろいもんである。逆に僕は主張が正しかったことで少し得意げになれた。問題は知ったかをこいたか・こかなかったかではない。自分自身が知らなかったこと・新しいことを意識して吸収できるかである。この場面では俗に言う「いまさら人に聞けない」的な知識を上手に吸収できたといえよう。


実録2

 3月のある夜僕は同級生である藤木と山田とともに他の大学の女学生と食事をしながら会話を楽しむという趣旨の会に参加していた。場所は新宿にあるカフェレストランのような店だった。お互い初対面ということもあり何を注文するか決める際も相手側に決めさせようとするような奇妙な遠慮がちの雰囲気であった。そんななかメニューを一目見た山田は
「俺アヒージョ食べたい」と言った。
アヒージョが何か知っているのか山田に尋ねると
「ああ。お前逆にアヒージョの元々の意味知ってる?」と切り返してきた。
素直に知らないと答えた。
「アヒージョはもともとニンニク風味っていう意味なんだぜ」
一つ勉強になった。
会も中盤にさしかかり、微妙な量の食べ物が残ったままであった。これはお腹が減ってはいるが、ガツガツたくさん食うのが多少恥ずかしかったためであると思われる。ともあれ、そのとき机の上にはアヒージョとレバーペーストが多少残っていたのである。相手の女学生が食べていいよというと山田は
「おれじゃあアヒージョ食うわ」と言ってレバーペーストをバケットに塗り食べたのである。僕はあまりのことに目を疑ってしまった。それは間違いなくレバーペーストであった。さっきこの男はアヒージョの語源について語り、数あるメニューから特別にアヒージョを自ら食べたいとと言っていたのである。僕は山田が今手にしているものはレバーペーストであることを端的に指摘した。山田は潔く自分の無知を認めた。どうやら食べたことはあまりなかったようである。場もおおいに盛り上がった。山田はそのあとアヒージョについて調べ直していたし、もう2度とアヒージョを誤ることはないだろう。
 
 頭でっかちにならずに実際に体験・経験することが重要であることを教えてくれた微笑ましい出来事であった。

実録3

 
 これはいついつのこととか特定の日の出来事ではない。つまり日常的に頻繁に起こることである。僕は恋愛などで悩んでいる・考えていることがあると部室や風呂場で部員に相談したり部員同士で議論することが多々ある。相談・議論する相手はたいてい経験豊富な部員や今まさにそのような状態にある部員や彼女がいる部員である。

そういう話をしていると大抵近松さんが話に加わってくる。別にそれが嫌だとかいうことは全くない。しかし近松さんは話を聞くに止まらずにまるでなんでも知っているかのように自分の見解を雄弁に語り始め、下手をするとアドバイスまでしてくる。そして僕のことを馬鹿にすることまである。ここまでならちょっとうるさい先輩である。

近松さんがそういうことに精通しているのならなんら問題ない。素直にアドバイスを聞こう。何が言いたいかというと明らかに近松さんにそういう経験はないのである。高校時代もしかして色恋沙汰があったのかもと高校から同級生である辻さんをちらっと見ると小馬鹿にした顔で首を振っていたので間違いないのである。近松さんは顔がうるさすぎるとよく言われているが本当に話の内容が入ってこない。実体験に基づかない知識はこうも説得力がなく力ないものなのだろうかといつも僕は思ってしまう。こうなってくるとうるさい先輩というよりはやかましい先輩になってくる。(あくまで嫌いなわけではないことは言っておく。)

このパターンは最悪である。なぜなら最後まで本人(ここでは近松さん)は自分を疑っていないのである。いいかえると自分の無知を自覚していないのである。その姿勢からは何も得られないのである。自分にないものに気づかずには得られないのである。もし近松さんがいつの日か無知を自覚したら僕が少なくはない成功談から得られた教訓話を話したいと思う。僕はその日を心待ちにしている。


今年の僕の春は一波乱ありそうです
3年 符 毅修



記憶が曖昧なので一部フィクションです





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