2015年12月13日日曜日

とあるテクニカルスタッフのひとり観戦日記 ~高円宮杯チャンピオンシップ編~

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高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 チャンピオンシップ
 鹿島アントラーズユース  vs  ガンバ大阪ユース
(プレミアリーグEAST王者)  (プレミアリーグWEST王者)
13:00 kickoff   @埼玉スタジアム2002

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U-18年代日本一を決めるこの試合。

今年は東の王者:鹿島アントラーズユースと西の王者:ガンバ大阪ユースが相見えることとなった。

奇しくも一か月ほど前に行われたナビスコ杯と同じカード、同じ会場である。

この時は鹿島が勢いで圧倒し、ガンバは何もさせてもらえなかった。

今年の鹿島ユースは堅守を武器に一点差で勝ち切る試合を積み重ね、市船・青森山田・大宮ユースとの激しい首位争いを制して、この舞台にたどり着いた。一方のガンバは一試合平均2.5得点という圧倒的な攻撃力で西の王者として強烈な存在感を放った。

チャンピオンシップが始まって以降、一度も優勝経験がない両チームの戦い。

ファイナルラウンドを制すのは果たしてどちらのチームか。


試合前

浦和美園へ向かう電車の中は、がきんちょたちの騒がしさが際立っていたが、案の定会場は「U-18年代」で埋め尽くされていた。メインスタンドからの風景はこんな感じ↓


公式発表によると、入場者数は1万2986人とのこと。

鹿島の応援団は結構来てましたねぇ


前半

鹿島ボールのキックオフ。

フォーメーションは、鹿島がアンカーを一枚置いた4-1-2-3、ガンバがオーソドックスな4-4-2。

開始5分以内に両者とも一本ずつ決定機を迎えるが決められない。

序盤は審判が多めに笛吹いているなぁという印象。ラフな試合にならないように配慮しての事だろうが、ファール回数が多く、攻守もころころ変わり、落ち着かない展開が続く。

15分あたりから徐々にガンバがポゼッション率を高める。ボランチ7番の市丸(←プレースタイルも背格好も遠藤そっくりのキャプテン)を中心に落ち着いてボールを回し、右サイドハーフ8番の堂安による突破から何度かチャンスを作る。

一方の鹿島はアンカー5番の千葉(キャプテン)を中心に強固なブロックを築く。個々の守備力が高く、統率も取れているので、相手にボールをまわさせるが、簡単には突破されない。ただ、自陣深いところで回されているので、奪ったボールを前線に放り込むがセカンドボールを回収できず、なかなか攻撃に移れない。攻撃は前線のキープ力に依存した状態で、そこで突破できた時はチャンスになるが、孤立してキープしきれず奪われてしまい、簡単に相手ボールになるシーンも多かった。鹿島の熊谷監督は前半に何度か繰り返しキャプテンの千葉を呼び、修正を指示していた。

前半を通して、ガンバはボールを奪われる前のリスクマネジメント・奪われた後の切り替えが出来ており、しっかりとボールを保持してガンバらしいゲームメイクが出来ていた。大阪スタイルをしっかりと体現できていた。

とはいえ鹿島の守備陣も集中しており、打たれたシュートの本数は3~4本程度。流石リーグ平均失点0.6点とだけあって守備ブロックの硬さは伊達ではなかった。鹿島としては後半有効なカウンターを仕掛けられるかが鍵になりそうだ。

後半

ハーフタイムに明確な指示があったのだろう。後半立ち上がりから鹿島の選手の前への意識が高まる。

前からアグレッシブにプレスをかけることで相手のミスを誘ってボールを奪い、攻めに転じるシーンが増え始める。

全体的にラインも押し上がり、セカンドボールの回収率も上昇。敵陣でボールを持てるようになる。

一方、前半と同じようなリズムのまま後半に入ろうとしたガンバはペースを乱された。

55分、ビルドアップでキーパーがミスし大ピンチを迎えるが、相手のシュートは枠を外れ、助かった。

しかし、その安心も束の間。

57分、鹿島は左サイドを突破してクロス。相手に当たったこぼれ球にMF10番田中が反応してGOOOOAL!!!!

勢いそのままに鹿島が貴重な先制点を手にする。先日のナビスコ杯でも鹿島は60分にCKからファン・ソッコが頭で合わせて先制した。大事な試合で後半開始に先制点を取るあたりは、トップもユースも流石である。

得点以降またガンバがボールを保持し攻撃を試みるが、鹿島の固い守備網をなかなかこじ開けられない。

前半は個人技で目立っていた堂安もすっかり消えてしまっていた。ボランチの市丸の展開力は見る者をうならせるものがあったが、それ以外ガンバはほとんど見せ場がなかった。

82分、鹿島はウイングに変えてCBを投入。守備固めに入る。

そのままガンバにチャンスらしいチャンスを与えず試合を締め、1-0で鹿島が勝利。

鹿島の強いメンタリティ、堅い守備、修正力、試合巧者ぶりがいかんなく発揮された試合だった。

ジーコの精神(Spirit of Zico)はユース年代にもしっかりと叩き込まれていることがよくわかった。


奇しくもナビスコ杯と同じカード、同じ会場となったこの一戦は、似通った試合展開でもって鹿島が勝利した。

しかしガンバもよくやっていた。ボール回しが非常に上手く、相手をいなしながら落ち着いてポゼッションしていた。試合のレベルが非常に高く、お互いが自らのスタイルを前面に押し出した好ゲームであった。

間違いなく高校サッカー選手権よりもレベルが高かったが、残念ながら注目度は全くもって低かった。会場もちびっこばっかりだし、スタンドも疎ら。地上波でも放送されなかったようだ。

もっとコンテンツとして売り出していけばいいのになぁと思う次第であった。
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文責(分析) 3年 テクニカルスタッフ 中間雅之

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