受験期を思い出し

私はバイト柄、高校生と話す機会がよくあります。
それも東大志望の高校生で、私は彼らのチューターとして、合格までに何をすればいいかの指導を、月1の面談を通して行っています。


一年前は私も生徒として、同じように面談をしてもらっていました。
当時の私にとって東大生は憧れの存在で、身近にいた東大生は塾の若干名スタッフのみ、自分の担当のチューターさんのことは、すごく頼りにしていた覚えがあります。


そして合格して東大生になりチューターをやってる今、私も同じように頼られているのだなと、たまに痛感します。
こんな私でも彼らにとっては数少ない知り合いの東大生なわけで、きっとある意味で東大生を代表してるのだな、と。
責任感を覚えると同時に申し訳なさもしばしば感じるのです。


一年前の私は、ただひたすら、東大合格のために勉強をしていました。
あまり褒められたことではないですが、非常に多くのものを犠牲にしてまでも、現役合格のためにただただ勉強をしていました。
正直私はあまり頭がよかったわけではなく、大学に入って周りで現役で受かった人の話を聞いても、なかなか私以上に受験勉強に没頭していた人はいないなという印象を受けます。高211月に部活を引退してから腰を据えて受験勉強を始めたにも関わらず、最後まで余裕なく、高3生活を謳歌するなどはほとんど放棄してました。

判定や成績は決してよくありませんでしたが、当時の私には、受験生としての自信がありました。

それは東大受験と自分自身の実力に対し向き合い続け、その結果得られていた自分にとっての指針と、努力という根拠によったものだったのだと思います。


いまの私はどうか?

そう考えたとき、今の自分に自信というものはありませんでした。正直なところ何もしていない、努力をしていない自分がいました。


大学に入って、昨年あれだけやっていた勉強もほとんどしなくなって、教養を身につけるようなこともなにもしてなくて、気づいたら予定が埋まってて、ひたすら遊んで、課題に追われて直前に提出して、また遊んで。そんなことをして過ごしていた印象です。

最初のうちは、去年の反動だしいいや、と思っていました。けれど、いざ一年を振り返ってみると、受験生の頃意識高く思い描いていた大学生活とは打って変わり、尊敬していた塾の先生には顔向けできないような、どこにでもいる、ありきたりな大学生になっていました。


東大生というと、大抵の人に驚かれます。

頭いいんだね
すごいね
まさか東大生と出会えるなんて思わなかった

この一年間で幾度もかけられた言葉たちです。


しかし、この一年やってきたことを振り返ると、東大生らしいことなどほとんどしてなかったし、すごかったのは東大を目指してた受験生時代であって、東大生になった今は何一つすごいことをしていない、という事実を突きつけられました。

たしかに大学生はこんなもんだと思う節もありますが、周りにちゃんと自主的に勉強している東大生もちらほらいて、やっぱりそういう人たちのことは尊敬できるし、自分もそうありたいとは思うのです。

先日のテスト期間を経て、私はひさびさに勉強なるものをしてみて、忘れてた勉強の楽しさや、自分の中で勉強は得意なほうのものだったことに気づかされました。ちゃんと勉強したいなと久々に思った時でした。


さて、今こうやってfeelingsを書いてるように、たしかに私は部活に所属しています。
けれど、この1年を通して何か生み出せたものはあったか? そう考えたとき、どうも自分が部員として、価値ある存在となれているのかについてはしっくりきません。1年間で成長できたことはないとは言わないし、仕事にも慣れてきたし、入部当初よりはスタッフとしての意識も強くなり、部に貢献したいという思いは強まりました。
その一方で、これといって自分がやっていると胸を張って言えるような仕事も特段なく、ましてや自分で考えて努力するようなことはほとんどしてこなかったことにも気づかされました。

今の私はスタッフとしての自信というものはあまりないし、それは昨年頑張っていた自分を思い出せば、部に向き合い考える時間と、努力の欠如によるものなのではないかなと思います。



冬オフを終え、ア式も新たな体制となり、スタッフとして私自身も周りも、いろんな仕事を任されるようになってきました。
その中で私は、自分が自分なりにできることを、自分自身から見つけに行って、もっと部のことを知って部の状況に向き合って、よりよくできるところはないかを考えて、貢献していきたいなと思うようになりました。
自分で主体的に動くには、自分も様々なことを知らなければ自信をもって行動することはできません。サッカー部にいたわけでもない私はだからこそ、様々なことについて勉強する必要性があると日々痛感させられます。


勉強したからと言って上手くいくとは限りませんが、悔いの残らないような部活動生活を送るために頑張っていきたいと思います。

拙い文章を読んでくださりありがとうございました。



最近はどうもエモがりたい頃
2年 スタッフ 天野なぎさ

コメント