僕はきっと旅に出る
山根萌々子(3年/テクニカルスタッフ/国立高校) 文章を書くのは苦手だし、自分の考えてることを言語化するのはもっと苦手だ。 このままお得意の言い訳で卒部までfeelingsを免れることができるのではないかと思っていたが、8月をもってア式蹴球部を休部することになったので、一旦さようならの気持ちを込めて、書くことを決めた。 feelingsを提出してくださいと初めて言われてから、一年以上経ってしまった気がする。担当の方々、遅くなってしまいご迷惑をおかけしました。 なぜ休部かというと、2022年の9月中旬から約10ヶ月間、イギリスのサウサンプトン大学に交換留学へ行くことになったからだ(feelingsの公開が先か、吐き出し場所で吐き出すのが先かわからないけれど、直接伝えられない人もいると思うので、ここで書かせていただきます)。 留学を決めた理由は、ア式への入部を決めた理由と同様だ。なんとなく、面白そうだから、という軽いものである。 なんとなくで決断するには規模が大きすぎるかもしれないが、大学生の今挑戦しないでいつする、という思いもあり、留学を決意した。 書くことが全く思いつかないので、このなんとなくが何なのか、少し考えてみた。 2010年 イギリスへ もう12年ほど前の話になる。 親の転勤のため、英語が全くわからないまま、イギリスの現地校に放り入れられた。 学校では友達もできて、そこそこ楽しい生活を送っていた一方で、家に帰ると暇だった。 というのも、外国の小学生の登下校は基本的に大人の送迎付きで、友達と一緒に帰宅したり、放課後にちょっと遊んだりする機会は、日本よりはるかに少ない(ような気がする)。 テレビをつけても、知らない言語かつ異国のバラエティ番組ほどつまらないものはなく、選択肢は必然的に二択だった。 幼稚園児向けのアニメか、スポーツか。 言語がわからなくても、ルールさえわかれば世界中誰もが楽しめる、それがスポーツだ。実際向こうの授業でも一番最初に楽しめたのは体育だし、言葉の垣根を越えるスポーツは本当にすごいものだと思う。 園児向けにはすぐに飽きて、ひたすらスポーツ番組を見ていたところではまったのがサッカーだった。 こうして私は、イギリスの地でブンデスリーガを追うことになったのである。 (イギリスならプレミアでは?との声が聞こえてきそうだが、プレミアリーグはうちのリビ...