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全部サッカーのせいにしておく

川上皓大(4年/テクニカルスタッフ/東大寺学園高校) ア式を引退して、数ヶ月が経った。 もっと大学生らしく、自由な時間の中で遊びに出かけたり、新しい趣味に没頭したりする自分を想像していた。 しかし、そんな日々は訪れなかった。ただ静かに時間だけが過ぎていく。 試合の勝敗に一喜一憂することも、分析に追われて焦ることもない生活は、確かに楽である。 感情の振れ幅は小さくなり、穏やかな日々を過ごしている。 引退して1ヶ月ほど経った時だっただろうか。 高校の後輩が在籍しているということで、にしきと星と一緒に東大男子ラクロスの試合を見に行った。その試合は1部2部の入れ替え戦であり、東大は負ければ2部降格という非常に重要な試合だった。 軽い気持ちで足を運んだのだが、会場に着いた途端、その試合の熱量に引き込まれることになる。多くの観客が見守る中で、まさに死闘と呼ぶにふさわしい試合だった 気が付けば、会場の熱狂に巻き込まれ、にしきと一緒に何度も叫んでいた。 しかしながら、東大ラクロスは惜しくも負けてしまい、降格が決まった。 最後の観客への挨拶の際、東大ア式の2部降格を想起して暗い気持ちになっている、星とにしきの二人の姿が目に入った。 しかし、なぜか私はまだ試合の興奮の中に取り残されていた。 目の前で生まれたこの試合を見届けられた、という満足感に囚われていた。 この試合は文字通り全てをかけたものであり、ここで負けてしまえば4年生はすぐさま引退となる。もう挽回のチャンスは残されていない。  でも、なぜか感傷的な気持ちにはなれなかった。 引退したことで、今年のア式の結果を過去のことだと割り切ってしまっているのだろうか。 もしかしたら、降格という残酷な事実から目を背け続けているのではないか。 そんな疑義が自分に向けられた瞬間だった。 試合の熱狂から覚めても、この疑いが私の頭から離れなかった。 feelingの執筆時期になってもア式生活の総括はまとまらず、パソコンの前で悪戦苦闘していた。 ただ、時間は過ぎ去っていく。 数ヶ月が経ち、とうとう結論を出さないといけない時期が来てしまった。2025シーズン、引いてはこの4年間の振り返りをしないといけない。 私の中にはまだまだ振り返るのが怖い部分がある。 この4年間の結果も過程も、私にとってはまさにパンドラの箱である。 必死に走り抜いてきた自負はあるが、...