01111001 01100101 01110100

毎度言っているのだが、僕のfeelingsは必ずテスト期間中に回ってくる。嫌がらせだろうか、それとも例によって理系的なfeelingsを書けというメッセージなのだろうか。

 進振りの結果、理学部の一応情報系(生物系でもある)の学科に内定したので、この冬はコンピューターに触れることが多かった。特に印象に残ったのはアセンブリ言語と呼ばれる、よりコンピューターに近い言語でのプログラミングで、コンピューターが普段どのように文字を認識したり、命令を実行したりしているのかがよく分かるいい経験だった。それもあってタイトルは”コンピューターに優しい”表現で。コンピューターは文字も0と1の並びで認識している。char型(文字型)は8bitであって、例えばコンピューターにとってのアルファベットのaは、01100001である(ASCIIコード、パリティビットは考えない)。文章を処理する際は莫大な文字数になるが、繰り返し処理することは、彼らにとって造作もないことなのだ。もし一文字と8bitバイナリが等価であるのなら、レポートをバイナリで書いたらA4三枚など容易いな、と思ったり思わなかったり。
(以上まえがき)


 

 
 正直去年は苦しい一年だった。
1年の頃は良い意味で無知であって、余計なことは考えずにプレーしていた。去年はオフ明けから、新しいことを沢山学んで、最初はとても上手くいっているように思えた。しかし、いくら良い思考をしたとて、実行の段階では実行技術が支配的になる。次第に頭の中でのやりたいプレーにリアルが追いつかなくなった。それによって思考の発展も抑制された。実行技術や手法を学び、またそれに必要なトレーニングをすれば良かったのにも関わらず、一人で頭の中で解決しようとした結果、何も上手くいかなくなった。最悪のタイミングでの怪我もあった。正直夏頃には、辞めることも考え始めた。そこから体調の面でいろいろあったりして、気づくとシーズンは終わっていた。達成感は微塵もなかった。本気で辞めようと思った。しかし、新人戦までは辞めることができなかった。1年生のシーズン、新人戦前に肉離れを起こし、新人戦は1秒たりとも出場できなかったから、今回こそはと思っていた。新人戦だけは出たい。そのあとの事はあとで決めることにした。
 新人戦は3試合中2試合にフル出場させてもらった。結果はご存知の通り。正直悔しさしかなかった。もっとチャレンジできた。いいプレーを見せつけたかった。1番嬉しかったのは、自分のプレーによってチームに貢献できた喜びではなく、今まで育成で共に苦労してきた大田の、日文戦でのゴールだった..。

 
 
 誰かのfeelingsで、「公式戦を戦う喜びは別格だから、皆にその喜びを味わって欲しい」、みたいなものがあった。新人戦が終わってから、それが頭をよぎった。確かに、新人戦という公式戦を戦ってみて、緊張感は練習試合の比じゃなかったし(というよりも何か別の種類のものに感じた)、いいプレーが出来た時の声援は気持ち良かったし、惜しいシュートに歓声とため息が聞こえた時、次こそは割れんばかりの歓声を聞きたいと思った。振り返ってみて、まだ公式戦の喜びを味わい尽くせてないと思った。もっとやれる気がした。自分の終点はまだ先にある、そんな気がしてならなかった。


 正直、今もそこそこ苦しさはあるけど、今までより少し正対(それは相手にだけでなく、自分の弱さにも)出来るようになったり、駆け引きの楽しさを感じたり、個人の技術としての守備やボールタッチにより意識を向けるようになったりと、既に変化は少なからずある。絶対上手くいかないことが多いだろうけど、いや、上手くなんていかないだろうけども、当分それらを正面から受け止める準備はしている。眼前に広がる景色がいつか、少しずつでも、変わることを願って、進む。



2年 東 将太

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