入部を決断するのに長い時間がかかった私も、この十月に(迷いが)晴れて東京大学ア式蹴球部の正式部員となった。ア式に所属していても、勉強(私がこの大学に入ったのはあくまでも勉強(学問?)をするためである。)を心ゆくまで楽しむだけの時間が取れるのかという私の迷いは高校時代の恩師の言葉によって概ね自分の思考の外へと移った。


「人生は一瞬一瞬の選択から成り立っていることを意識する。そうすれば、時間を無為に過ごしてしまうことは無くなるはずです。そして、選択に迷った時には、是非困難を伴う方を選択することをお勧めします。なぜなら、それが困難を伴うことだと知りながら楽な方を選ぶことと比べて迷っているのは、本当は困難な方をやりたいからです。自分に正直に、失敗を恐れずに立ち向かってください。」

(困難という単語が出てくるが、勉強もサッカーも自分がやりたいことであり、どちらもやりたいとなった時に生じるのは困難ではないだろうという指摘があるとすれば本当にその通りだと思う。やりたいことだけをやっている自分を援助してくれる両親に感謝、ありがとうございます。)

つまるところ、サッカーに勉強という二つのやりたいことを追い求めて、懸案だった自分のキャパシティを「頑張る」の一言で懸案事項から外したわけである。我ながら暴力的な解決方法だと思うけれども、自分の並外れたポテンシャルに期待しよう。また、自らこの選択をした以上、サッカーにも勉強にも妥協せずに取り組もうと思う。やりたいことであるわけだし。

とまあ、入部に際しての心の動きを全世界に向けて発信し備忘録としたところで、本題に移ろう。



チームを勝たせられるキーパーとは。

ちょうど今日染谷さんと話をしていてこんな話題になったのだけれども、良い機会であるのでこれに引っかけて自分が目指す選手像を整理したいと思う。


入部以降、自分のプレーがどんどん良くなっている実感がある。高校の時もそれなりに意図を持って練習に取り組んでいるつもりでいたのであるが、それが甘かったことを痛感させられた。セービング時の目線ひとつでこれほど守備範囲が変わるとは思っていなかった。他にも挙げ出したらきりが無い。一つの練習の一動作に対するフィードバックを多くの人から受けられて、さらには練習動画を撮ってくれる人もいる。自分のプレーレベルを引き上げるのに万全の環境が用意されていてとてもありがたい。このまま四年間ブレずにトレーニングに励めばさらに成長できると思う。

ただ一方で、どんなに上手くなったところで止められないシュートは存在するし、何しろキーパーがボールを扱っている時間は90分のうち数分に過ぎないのだから、ボールに関与するプレーがどんなに良くなろうとチームを勝たせられる存在になったとは言えないだろう。


流れを読んでコントロールできる選手になりたい。

ピッチ上の構造を見抜いて、適切な指示を出し、自分たちがプレーしやすい環境を整えることのできる選手。


最近、自分が上手くなっているように感じると言ったが、自分が下手くそだし、成長したところで限界がある選手というのは高校で嫌というほど思い知らされたからもう知っている。だからこそ、俺は味方のプレーを最大化できるようにならないと使える選手にならないんだ。

この理想像に近づけるために、何をすれば良いだろう。正直わからない。コーチングの声の質、意図を持ったプレー、はたまた普段の振る舞い?
どれも必要条件ではあるだろうが、それができたところで理想像には至らない。

だけど難しく考えないで、考えうる必要条件をひとつひとつクリアしていくことにします。みなさん応援よろしくお願いします。(急に雑な纏め方になったのはお察しの通り締め切り時間によるものです。)


(他に書くことはあったのですが、今回は書かないことにしたので)なんか誰もが知ってるようなことを冗長に垂れ流すだけの文となってしまいましたが、初めてのfeelingsということでよしとしましょう。夜に書いた文章だし読み直すのが今から怖いなあ。


一年 笹森貫佑

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