負けず嫌い
島智哉(2年/DF/湘南高校)
feelings
こんにちは、新2年の島です。
何を書けば良いのか分からないのでとりあえず新歓の時期ということもあり、ア式に入ると決めたきっかけについて書きます。
まず自分が大学でサッカーを続けると決めたのは高校3年の時だった。湘南高校に入学するまでは高校で終わり、この先はないと思ってサッカー部に入部したがこの考えはすぐに変わることになった。
中学生時代、指導者のいない練習が多く、そのほとんどを自分たち部員のみで活動した。こうした状況下では十分に上達することはできず、試合にもなかなか勝てなかった。普段の練習もゆるく、練習強度など皆無で全くサッカーの楽しさを感じられない、自分にとっての暗黒時代のようなものだ。
高校を選ぶ中でちゃんとした環境でサッカーがしたいと思い、公立の中でもそれなりに強い部活に入部しようと考え、第一志望の慶応には落ちたが湘南高校に入学できた。湘南高校では毎日、コーチか顧問がいて、フィジカルコーチや栄養士もいて今までないほど恵まれた環境の中でプレーすることができた。同期のプレーヤーも21人いてどの学年も20人以上の部員がいたのは今までにない競争となり、大きな刺激だった。
しかし、結果として自分自身が公式戦に絡むことはほとんどなかった。自分達の代になって練習試合で数試合スタメンで出ても一度のやらかしで1番下のチームまで落とされ、肉離れと疲労骨折のダブルパンチで1月から3月までの3ヶ月も棒に振り、結局、Aチームに上がるのにも時間がかかり、夏休みにようやくAに昇格でき、セカンドチームで試合に出るようになった。この後にようやくセカンドチームで出たリーグ戦にスタメン出場し、公式戦での初スタメン、初ベンチ入りとなった。この時の緊張感は今でも覚えている。しかし、選手権ではベンチ入りできず、結局応援席で引退を迎えた。
こうした高校生活を送る中でサッカーが楽しいと思えるようになったタイミングは前述したようにようやく高3になってだった。それまではただガムシャラにサッカーをしていただけで正直サッカーが楽しいと感じるほどの余裕はなかったが高3になり、Aで練習してセカンドチームで試合に出る中で自分のやりたいプレーが上手くできる瞬間が増え、明らかにそれまでよりもサッカーの魅力に取り憑かれていった。それと同時に自分が全くトップチームとして公式戦に出られていない現状に嫌気がさした。どうすれば公式戦に絡めるのだろう、そもそもベンチ入りするにはどうしよう、ずっとこうしたことばかりを引退するその日まで考えていた。日大に敗れ、九月半ばに自分の高校サッカー生活が終わるとすぐに受験がやってきた。志望校が確定したのは夏休みごろだったか、ぼんやりただ一人暮らしがしたいがために京都大学を第一志望にしていた。
大学でサッカーを続ける、これは漠然と頭の中にあった考えだったが一人暮らしをしてバイトをして体育会でサッカーを続けるというのは、高校時代同様自分の生活をほとんどサッカーで染め上げることと同意義だった。なかなか決心がつかなかったが自分の引退が決まった時にはベンチ外で終われない、と腹が括れ、京都大学に合格したら体育会でサッカーをしようと決めた。推薦組ばかりで構成される私立大学とは違い、一橋や阪大などの国公立大学ではサッカーを続けている高校の先輩もいて、経済的な面も考慮すると国公立大学での体育会入部は現実的な選択肢だったために「京都大学に合格したら」という条件付きだった。この時点で国公立大学に進学したらサッカーを続ける、ということは決定事項になった。こうした決心に反して現役時の受験では大失敗し、一浪することになった。正直、部活を9月までやっていたし、一浪する可能性は大きいと思っていたからショックは大きくなかった。
しかしなぜ東大で、という部分はある高校同期の影響を大きく受けた。
同じサッカー部だった彼は高校時代、一年生の頃からスタメンで出場機会を得て、最高学年時には主将になった。彼と同じ試合に出たのは5試合もなかったはずだ。そんな彼が東大に現役で合格したのだ。これはとてつもない衝撃だった。自分が京都大学に落ちたことはこんなもんか程度だったが彼の東大合格を聞いた瞬間、祝福と同時に情けない気持ちに襲われた。勉強面でも部活面でも完全に敗北した。勉強面で自分が1番になるつもりもなかったが何も彼に勝てていない現状は変わりようのない事実であり、どうしてもやるせなかった。そこで一つの目標を立てた。ここではその内容については伏せるがその目標達成にはア式の入部が必要条件となった。
こうして嫉妬のようなものが東大を受験する大きな契機になった。ちゃんとサッカーに打ち込めるというア式の環境についてはなんとなくしか知らず、細かいことはなにも知らなかった。サッカーをやりたいという思いと負けっぱなしでは居られないという思いだけで東大ア式へ入部することを決めたのだ。
ア式はやるせない自分へのチャンスなのだ。
このようにして僕自身は入部を決めました。入部するか迷っている人はぜひ練習参加・見学等に来て下さい。何かのきっかけが掴めるかもしれません。
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