大変
僕は今お世話になった塾でバイトしている。主に生徒の質問に答え、講師の手伝いや電話対応などもする。生徒はほとんどが高校生で、質問はsin、cosってなに?から東大の過去問まで幅広い。しかし、最近は高3から質問ではなく悩みを相談されることも多い。
ある日いつも通り質問対応していたらある高3女子が悩みを打ち明けてきた。その女子とは普段から笑い話をするような仲なのだが、その時は違った。深刻そうな顔をし、目は潤んでいて、いつもの笑顔はなかった。そしてこう言った。
「過去問で全然点数が取れないし...もう受かる気しない...いろんなこと我慢してきたのに...もうどうしたらいいかわからないよ......」
そして僕の前で大号泣した...
この悩みはおそらくほとんどの受験生が抱くものであり、もちろん僕も同じように悩んだ時期がある。そんな時に僕は大切にしていた言葉がある。それは
「大変」
誰もが口にしたことのあるこの言葉。何か自分にとって辛いことをする時に使われる言葉。しかし、この言葉は「大きく変わる」と書く。自分が「大変」なことをしているとき、自分は「大きく変わる」、つまり成長する、ということを意味する。僕は受験直前の辛い時期に「今大変なんだからこれを乗り越えれば今より絶対に一歩成長できる」と思うことによって受験勉強を耐え忍んできた。
ア式においても「大変」と思うことはたくさんある。おそらく多くの人が今「大変」だと感じているのはラントレであろう。
ラントレは体力をつけるのには効果的だが、1番辛いし1番つまらないし疲労は溜まるわ、もう誰もが避けて通りたい練習である。早く走りたいのに走れないあの感覚を思い出すと誰もが憂鬱になるだろう。
では何をモチベにラントレをすれば良いのか。それは今よりもはるかに体力のある自分を想像するしかない。「こんなに大変なラントレを週2でやれば必ず体力はつく、そして90分走り続けられる選手に必ずなれる。」そう思うしかない。
だからといって、ただラントレをこなせばいい、というわけではない。ラントレ中その辛さに負けて手を抜いてしまう人は少なくないだろう。手を抜けばその分「大変」ではなくなる、つまり手を抜けばラントレ後も前と変わらない弱い自分のまま、体力はさほど変わらないだろう。
リーグ戦まであと数ヶ月。まだたくさんの「大変」な場面に直面するだろう。その時にいかに逃げずに自分に厳しくなれるか、そこの意識の差が勝敗を分ける気がする。
リーグ戦で活躍する「大きく変わった」自分を目指し、「大変」なことを頑張ってこなしていこう。
1年 槇
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