グラウンドの下には


何が埋まっているんでしょう?

時間でしょうか?お金でしょうか?それともまさか死体?

何が埋まっているんでしょう。



サッカーは面白い。

面白くって、少し、怖いです。



桜の季節にはまだ少し早いけど、もうすぐ東大二次試験もあるし桜の話をします。

小説家・梶井基次郎は、『桜の樹の下には』の中で、

「桜の樹の下には屍体が埋まっている!これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。」

と書きました。

桜が綺麗なのは、樹の下に埋まっている死体の養分を吸い取って花を咲かせているからなんじゃないか、という短いお話です(梶井基次郎『檸檬』に収録されています)

梶井は桜の咲きぶりについて、大変艶やかに、そして妖しく、ミステリアスに描写しています。





グラウンドの下には何が埋まっているんでしょうか。

サッカーは面白い。面白くって、少し怖いです。

大学生になってから、グラウンドの下には何か埋まってるんじゃないかと思うようになりました。桜の樹とは違って、死体ではないでしょう。

何が埋まっているかはたぶん、人によって違います。feelings頻出テーマである「機会損失」を例にとれば、グラウンドの下に埋まっているのは「サッカーのために犠牲にした自分の時間」かもしれません。自分の時間を踏みつけてサッカーをしている。自分の時間という養分を吸い取って艶やかに咲くサッカーの花。例えばね。

私がグラウンドの下をそっと覗くと、見えるのは、

「自分が練習しているせいで練習できなかった誰かの練習時間」とか、

「自分が練習をできるようにしてくれた方々の手間と時間」などなどです。

よく見るとまだまだたくさん見えてきそうで、グラウンドを踏むのが怖いです。

そして、サッカーは艶やかに私を惹きつけます。

もしグラウンドが透明で、下が見通せたらきっとすごく怖いでしょう。

気づいていようがいまいが、何かを踏んで、何かの養分を吸い取ってサッカーをしています。

グラウンドの下をのぞくとき、なおさら、「うまくなりたい」と感じます。



さて、顔をあげて、サッカーをしましょう。





83歳の祖母が週2回ジムでトレーニングしていると聞き、

自分はまだまだだと改めて感じた
 4 文京LBL 大多和

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