強化論

新歓、リクルートを通して僕が考えているチームを強くする方法、必要なことを色々言わせてもらいたいと思います。厳しめのことを長々と書きますが、お時間のある方はお付き合いください。

まず僕が一番伝えたい結論から言わせてもらいます。部の強化は部員一人一人に責任があることを大いに自覚してください。

ア式は前提として東大の中の部活です。つまりスポーツ推薦なるものは存在しません。すなわち入部の時点では選手の質が担保されていないということです。他の東京都一部リーグの学校をみてください。一部の舞台を見たことがない12年生からするとよくわからないかもしれませんが、そうそうたる顔ぶれが並んでいます。来年度のリーグ戦への危機感を持ってください。このままでは本当に何もできないまま二部に落ちるだけになります。

ではスポーツ推薦を行っているようなチームに勝つためにはどういう方法で強化をしていけば良いかという話です。僕が考えるに大きく分けて2つあります。1つ目はア式に入ってくる段階で質を担保してしまうこと、2つ目は質が担保されていない選手も試合に絡んでいけるようにすることです。

ではまず1点目について。入ってくる段階で質を担保するとは、簡単に言えば即戦力を入れるということです。染谷を思い浮かべてもらえれば分かりやすいと思います。しかしこのような即戦力を入れるのは非常に難しいです。理由は簡単、皆さんも経験があるでしょうが勉強とサッカーの両立は生半可なものではないからです。そのような高校生の数は絶対的に少ないです。だとすればそのような選手を獲得するためにはこちらがコストを払ってでも探して勧誘し、入部してもらう必要があります。それを行っているのが高校生へのリクルートです。何をやっているのかあまりわからない人もいると思うので説明すると、現在は部員の母校への関係性を強化しながら、部員のいない進学校への関係性を築いている段階です。各部員には母校とア式の架け橋になってもらいたいと思っており、これからもたくさんのことをお願いすると思います。どうかご理解をお願いします。また、これから僕としては今後学校単位だけではなく個人単位へのスカウトのような形でリクルートを発展させていきたいと思っています。関心がある人は協力をお願いします!

そして2点目について。私たちは一部でやっているような選手に比べてうまくありません。当然です、僕らはサッカーエリートではないですし、どちらかといえば勉強に重きを置いてきた人も多いと思うからです。そんな僕らが一部で戦えるようになるには、日々の練習で着実にステップアップすることが何よりも必要であることは言うまでもありません。

ここで大事になってくるのは日々の練習です。良い練習を作るにはどうすれば良いか、私たちの練習を取り巻く環境から考えてみましょう。良い練習をするためにはマネジメントする側(コーチも含むスタッフが主に関係)、してもらう側(プレーヤー)がどちらも努力をする必要性があると思います。

話しやすいのでプレーヤー側から話します。特に今育成チームにいる人へ、入部式を思い出してください。みんなの前での決意表明で自分は何を言いましたか?それは達成できていますか?「早くAチームに上がって試合に出たい、チームの勝利に貢献したい」と言っていた人が多いように思いますが、それは本当ですか?あと半年ほどで新入生が入ってきますが、彼らにとってのいい手本になれると胸を張って言えますか?新人戦の一回戦後に遼さんたちがとても厳しいことを言っていましたが、本当に下からの突き上げがこの部には必要不可欠です。スタートラインが他大に比べて低い部活だからこそ、逆に言えば誰にでもチャンスはあると思います。現時点でAチームの人数は少なく、来年を戦う層の薄さには懸念が拭えません。来年の開幕時に、スタメン、ベンチメンバーの決定で遼さんを悩ませるくらいのレベルになってやりましょう。

Aチームのメンバーへ、着実に上手くなっていると思いますが、まだまだ一部リーグで戦えるレベルになっていないと思います(もちろん僕も含めて)。リーグ戦開幕まで頑張っていきましょう。また、自分の成長を大事にすることだけではなく他の選手の育成も考えて欲しいなと思います。Aチーム内では活発なコミュニケーションがありますが、育成チームの人とはサッカーの話をする機会があまりないと思います。チームの強化は自分たちが頑張るだけではなく、底上げを図るという観点からも自分の持っている知識、経験、技術を共有していくことができればもっと部として強化できると思います。少し意識していただければと思います。

それから練習をマネジメントする側についてです。スタッフに関して、僕らの代が井上一人しかいないこともあり、一年生、二年生には本当に助けられています。来年にはまた新入生が入ってくると思いますが、その子たちの成長を支えられるようなスタッフになってくれると嬉しいです。部活という特性上、仕事はできる人に集まってしまうという特徴があると思いますが、それは精神的にもキャパ的にもその人を追い込んでしまうものになってしまいます。どうか自分のことで手一杯になってルーチンワークをするのではなく、チームの強化を担っているという気持ちを持ってくれると部にとっても、自分にとってもいい方向に働くと思います。(あんまりスタッフのことを知らないくせにという主張もあると思うので、聞き流してくれても構いません。)

それからコーチについて、特に12年生に対してですが、遼さんがいなくなった後を考えてください。戦術的な統率があるからこそ今のア式のサッカーがありますし、これは指導者がいなければなんともならない問題ではないでしょうか。今だけではなく、少し先も見据えてほしいと思います。

自分のことを棚に上げて色々書かせてもらいました、癪にさわった方も、異なる意見を持つ方もいるとは思いますが、一人でも多くの人が部の強化に積極的に参加し、それが成果として現れてくれればそんなに嬉しいことはありません。

長々と読んでくださってありがとうございました。一部で戦えるように、みんなで頑張っていきましょう!


ちなみに僕の入部式での決意表明は「妥協しません!」でした

3年 満永

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