後悔の悔

新家遥(2年/フィジカルコーチ/聖光学院高校)


約一ヶ月の執筆期間をくれていたにも関わらず、試験勉強やら何やらを言い訳にしてなかなか書き出せず、締め切りをオーバーして3日たってからやっと書き始めることに成功した。すみません。


ア式に所属していれば2,3回はこのように自分について語る場が用意されると思うので、ありきたりだが、初回だし軽く入部理由について書きたいと思う。肝心なところをうまく言葉にできず省いてしまったのだが、大学に入ってもサッカーを続けるか悩んでfeelingsを読み漁っている受験生もいると思うので、そのような人の助けに少しでもなれば良いかなと思う。




僕がサッカーを始めたのは小2の時で、そのあとは高校までずっとやっていた。学校の決まりで部活は高二までだったので高二冬の新人戦をもって引退し、その後東大に入ってからはスタッフとしてア式に入部して、選手のアップ・リハビリなどを統括するポジションについている。


実の所、高二で部活を引退した時点であれこれ考えた結果、大学に入ってからは、サッカーはやらないと決めていた。なので、入学してからア式はおろかサッカー系サークルの新歓にも一度も行かなかった。その代わりに何か新しいことをやろうと思って、ラクロスや弓術、ボートなど大学から気軽に始められそうな運動部を見て回っていたのを覚えている。その中の何個かには割と足繁く通っていたのだが、回数を重ねるうちに漠然と物足りなさを感じていることに気づき、これを4年も続けるのは無理だと思うようになった。何をするか途方に暮れていたところを、高校同期でア式にプレーヤーとして入部していた三谷に誘われ、6月末になって初めてア式の練習を見に行った。やっぱりサッカーが自分の性には合ってると思った。今まで選手としての関わり方しか頭の中にはなかったが、グランドスタッフやテクニカル、そしてフィジカルコーチなどいろいろな関わり方があったことに気づき、何をするかは後で決めることにしてとりあえずア式にスタッフとして入部した。


ここで、サッカーはもうやらない、という結論に至ったまでの道筋を少し書こう。

と思って、実際に途中まで書いてはいたのだが、書いているうちに自分でも話の終着点が見えなくなってきたし、長いし、あり得ないほど陰鬱で、読むに堪えない文章になってしまっていたため、結局省くことにした。


本当にざっと要約すると、「副キャプテンという立場にいながらチームをまとめ上げるという職務を果たせなかったくせに、試合で結果が出せない原因を全てチームのまとまりの無さのせいにして、己の怠慢を見て見ぬふりするような自分では、大学でサッカーなどつとまらないと思ったから。」なのだが、ここにチームメイトの話やら顧問の話やら先輩の話やらが絡んでカオスが出来そうだったため、話の一番大事なところを端折るという暴挙に出させてもらった。


悩める受験生の手助けをすべく書いた文章なのに、何の助けにもならなかったと思う。ここまで読んだ人、ごめんなさい。


一つだけ言っておくと、自分は、選手を辞めてスタッフとして入部したこと自体は後悔していない。良い先輩や同期に恵まれたのは言わずもがな、サッカーと間近に関われるのはやっぱり良い。

改めてア式の活動を見ていると、高校引退時の自分がもしそのままア式に入っていたら、なんの爪痕も残せずに辞めていただろうと思ってしまう。だから、選手をやめると決めたのが正解とは言えずとも、少なくとも間違いではなかったと思うし、その選択でよかったのだという安堵すらある。


ただそれと同時に、高校の時にもっと真摯に、もっと愚直に、もっと積極的に努力をしていれば、選手を辞めなんかせず、ピッチに立っているア式の選手達と同じ景色が見れていたかもしれないと思うと、温かった自分の選手生活を後悔せずにはいられない。

もちろん、高校時代の自分は自分で、その時の精一杯を出していたのだと思う。あとどれくらい頑張っていれば、僕はピッチに立てていたのだろう。そう思わずにはいられない。



僕の敬愛するアーティストの教えによると、うまく消化できない感情は全て曲に昇華するのが良いそうなので、夏休みはひとまず音楽理論を勉強してみようかなと思う。


雑な締めくくりですがここまで読んでくださってありがとうございました。

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