怪我

西洸(1年/スタッフ/不二聖心女子学院高校)


ドリブルでゴールへ一直線!

立ちはだかるディフェンス陣を巧みにかわし、ゴール目指して走る私。 (行ける、行ける!)と思った瞬間、ボールはカットされた。その瞬間、私は足を踏み外し強く捻った。しばらくは痛みを感じなかった。そのまま試合続行。

 

試合が終わると、足がだんだん痛み出してきた。我に返った。そして痛みが我慢できなくなった。(ああ。やっちゃったぁ。捻挫かも。)体育の授業が終わり、痛む足を引きずりながら、保健センターに行って湿布薬を貼ってもらった。

 

「病院にいって検査してもらってください。」

(ええっー。今日は、ア式のシフトはいってるのに。どうしよう・・・。)

(選手ならいざしらず、私はスタッフ。スタッフが足怪我して、グランドに行ってなんの役に立てるのだろう。本当に私はマヌケ。マヌケすぎる。)

体育の授業で足を捻挫した私は、後悔の嵐に包まれていた。しかも授業でやっていたのはバスケットボール。(足の捻挫じゃなくてせめて突き指だったら、ボール蹴れたのに・・・。)

後悔してもしきれない。

 

4月に入部し、5月、6月とシフトに入り、やっと大学生活の中にア式のあるリズムに慣れてきたところだ。スタッフとして先輩の皆さんの仕事を減らせるように役に立っているどころか、足手まといなところばかりだろう。空気読めてないところも沢山あるだろう。ログなんてまだまだ全然書けない。それでも、私はグランドに立って、サッカーしている皆さんと時間を共有することが楽しかった。だから今日もグランドに行きたかった。でも行っても何もできない・・・。私は欠席届を出した。

 

予期せぬお休みを頂くことになり、本来なら学期末試験に向けて勉強や学期末レポートの準備を始めるべきであっただろう。しかし何も手につかない。スタッフの私でさえこうなんだから、いわんや選手においてをや。何も手につかない私は、スマフォ片手にサッカー選手の怪我について調べてみることにした。

 

“サッカーは格闘技だ、と言われるくらい激しいスポーツ。怪我を恐れていたら思い切ってプレイができない。怪我は当たり前”、らしい・・・(汗)。サッカーが格闘技だなんて、知らなかった。プロのサッカー選手でも怪我することは絶対ある。怪我との向き合い方が大切なようだ。元日本代表の本田圭佑選手は「オレにとってはけがしたことが成功だった。けがしたことで世界一に近づいたと思っている」という言葉を残している。怪我をした際に、自分のプレイを見直す、今後怪我をしにくい体づくりをする、身近なチームメイトのプレイやプロのプレイをみて真似できるところを見つける、怪我をのり越える精神を養う、etc. 怪我は色々な面から選手を強くする。でも、治療に長い時間がかかる怪我の場合は、メンタルのコントロールが難しいだろうなぁ・・・。色々考えた、考えた、考えた。

 

色々考えを巡らせていたちょうどその時、feelingsの執筆期限を告げる連絡が入った。

(ええっ?!)1年生だし、入部したばかりで、feelingsを担当するのはまだまだ先だと思っていた。びっくりした。でも、今日私が考えた、という記録を書かせて頂こうと思った。入部したての頃の私の記録として。

 

今回は怪我をして、選手が怪我をのり越えるってことがどういうことなのか、少し学んだと思う。選手の方々は私の今の気持ちの何倍もメンタルが強くないとだめなのだと思うけれど、少しその気持ちが分かった気がした。(選手の皆さんには、私の軽い文章がちょっと申し訳ない気もします。ごめんなさい)

 

スタッフなのにもう二度と怪我でシフトを休むなんてことにならないように、これからは気を付けて行動するつもりです。毎回のシフトはまだまだ自分のことで精一杯ですが、サッカーをする皆さんを色々な面でサポートできるスタッフ目指して頑張ります。そして勝利を目的とするチームに、少しでも貢献できるように一層努力します。今日の怪我が、私のア式生活で「成功」だった、と言えるように、今日考えたことを糧に卒業まで突っ走りたいと思います。これらからどうぞよろしくお願いします。

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