今までとこれから

織田怜花(1年/スタッフ/不二聖心女学院高校)


「ア式のマネージャーやろう!!」この言葉を何度聞いたかわかりません。中学校からの友人であるりこに、大学入学と同時に言われ始めた言葉でした。当時の私はサッカーにあまり興味がなく、その誘いを断り続けました。

 私のサッカーとの関わりといえば、中高時代の球技大会でサッカーを選択していたことぐらいでです。とはいえ、サッカー未経験者で溢れている女子校で行われるサッカーは、気づけばコートの真ん中に集まり、ボールを蹴り合うサッカーとは呼べないものでした。また、中高のころ、私は寮生活を送っていたため、携帯を預け、金曜日の放課後携帯を返してもらい、家へ帰るという生活を繰り返していました。そのため、平日はインターネットから切り離された生活を送り、試合を見ることもありませんでした。

 また、寮生活の中で、サッカーに対して少し苦い思い出があります、りこのfeelingsにも書いてあるように、受験に関わる重要なテスト期間中に、あらゆる手を使ってW杯を見ていたりこ達が先生に見つかり、処分を言い渡されていた際、勉強していた私達も巻き込まれ、反省文を書かされてたためです。計3回の呼び出し、面接の中で、W杯組のことについて何度聞かれたか分かりませんが、反省文を書きながら、W杯組に対して腹を立てていたことは鮮明に覚えています。そのようなこともあり、サッカーにはあまり良い思い出がなかったため、りこからの提案はあまり嬉しいものではありませんでした。


 
 見学は1人で行けないから、ついてきて欲しい、入らなくていいから着いてきてと懇願され、そうゆうことなら、と部活の見学に参加させていただきました。たくさんの先輩方が優しく話しかけてくださったことはとても嬉しく、りことの会話の中で何度話題にあがったか数え切れません。入らなくていいと言ったりこは、その言葉を忘れたように、私と顔を合わせるたびに、そして、毎日の日課のように、ア式入ろうよ!入るよね!と何度も言ってきました。りこの粘り強さに勝てず、結局分かったよと自分が折れ、入部することを決めました。思い返してみれば、中学校高校の頃からりこからのお願いを断れたことは一度もなかった気がします。粘り強いりこに目をつけられた時点で私が負けることは、薄々気付いていたのかもしれません。


 そんな経緯で入部した私にとって、部活の練習は不安なものでした。ルールや、仕組み、練習のための準備、それらすべてを1から覚えると言う状況の中で自分が役に立てるのか、むしろ、迷惑がかかってしまうのではないのかと何度も考えました。そんな中でも、丁寧に優しく教えてくださるマネージャーの皆さん、そして、隙間時間に話しかけてくださる上級生の方のおかげで、どんどんア式で過ごす時間が楽しくなりました。入部当初は、あまり気分の乗らなかった部活も、今ではとても楽しくなり、りこと毎週何回シフトに入れたかについて話し合うことも私の生活の一部となっています。あの時りこが諦めずに私をア式誘ってくれたことに、今では本当に感謝しています。

 まだまだ慣れず、未熟な所も多くありますが、これからも、自分にできることを楽しみながら、頑張っていきたいと思います、!

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