山茶花

女子部3年　鈴木佐和

自分自身の考えに固執し、周りの変化についていけない自分。ある本に出会ってから私は変化への対応力がないのだと気づいた。 

 

「チーズはどこへ消えた？」 

 

この本は私を苦しめたと共に新たな知識を与えてくれた。物語に登場するネズミと小人は迷路の中に住みチーズを探す。諸々の変化にネズミと小人がどのように対応するかを通して「変化」との付き合い方について考えさせられ、学ばさせられた。 

 

これまでの私は、自分が今まで抱いていた感情をどうしても変えたくないと頑固になっていた。過去の自分が正しいと錯覚していた。周りで変化が起きているのにその変化についていこうとせず変化を肯定的に見れなかった。自分がいる環境を理解しているつもりではあったが、それでも自分の感情を覆すことに乗り気になれなかった。 

 

だが、自分の考え、行動を変えない限りは何も成長しない。前進できない。環境は日々変化する。変化に適応しなければならない。変に頑固な自分に嫌気がさす日々。私生活ではこだわりとか全然ないのにサッカーになると頑固になってしまうことがある。よく言えば自分の考えをもっていると捉えられることもあるが、チームみんなにまで迷惑をかけてしまったのは反省しなければならない。自分1人の問題なら自分がただ成長できないだけだが、周りにまで迷惑をかけるのはよくない。よくないってわかってるのに行動に移せない。考えを変えられない。私はその状況から逃げた。 

 

逃げるという選択肢をとった自分は実に弱い生き物だ。こんなことに自分は耐えられないのかと自分が惨めになる。逃げる以外の選択肢を取れたのではと今になっては思うが、一度ネガティブになるとその沼から抜け出せなくなった。逃げて一時的に私の気持ちは晴れたがそんなの一時的。先を見据える力も私には欠けていた。 

 

 

話は少し変わるが、今まで育ってきた環境が違うわけだからそれぞれの価値観が違うのは当たり前である。価値観が違う人たちと同じ集団として前に進んでいくことは想像以上に難しいことだと最近実感する。一人一人の意見を取り入れようとすれば総意はまとまらず、一つの考えにまとめようとすれば誰かを犠牲にするかもしれない。全員が、チームに貢献したいと思える環境を作るには自分の意見も取り入れられていると実感できることが必要であると思う。発言してもスルーされたら嫌になる。自分と違う意見を聞くのは心が痛い時もあるけれど、それを受け入れないのはただの子供。（はい私です。）一人一人が主体的に行動できるチーム作りに自分に何ができるのか探していきたい。 

 

変化が著しい時代において自分が成長するには変化に対応し続けなければならない。ア式での活動を通して身をもって実感した。実際に自分が経験すると痛いほど感じる。過去と同じだなんていう保証はどこにもないし、過去に縋り付いていても何にも進まない。ほんの少しの変化に敏感にならなくてはならない。変化を肯定的に捉えなくてはならない。変化は必ず起きるものである。 

 

ここまで色々偉そうに述べてきたが、私はチームに多くの迷惑をかけてきた。自分の弱さ、未熟さが原因。これまでの失態を取り戻すためにも私がすべきことはたくさんある。でも実際自分が経験したからこそ他人のために行動できることもあるかもしれない。人知れず苦しむ人の力になりたいと思うようになった。絶賛就活中の私（全くやる気が起きないので誰かやる気ください）は、自分には何ができるのか考えることが多くなりやはり誰かのために動ける人になりたいと思った。私が推しから勇気をもらっているように私も誰かに勇気を与えたい。ありきたりだけれど人は1人では生きていけない。私は今まで多くの人に支えられてきた。だからこの恩恵をしっかりと還元していかなければならない。ア式に入ってからも多くの人に支えられてきたのに私は還元するどころかマイナスなことしかしていない。まずはチームの誰かの力になれる人、チームに貢献できる人になりたい。いや、ならなくてはならない。 

 

ちょっとサッカーの話を。私は昔から、「得意なプレーはなんですか？」と聞かれると全然答えを出せなかった。自分はどんな選手でどんなプレーが得意なのかわからない。長所がないことをマイナスに思っていたけれどそれはそれでいいのかもしれない。あらゆることをそこそこにこなす奴というポジションも悪くはない。思い返せば小学生の時は相手のフォーメンションに合わせて試合ごとに違うポジションだったし、中学生、高校生の時は人手不足のポジションを埋めたりしていた。監督からしたら結構役立つ選手だったのかななんてポジティブに捉えることにする笑。 

でも自分の長所が分からないのは自分に自信がないからなんだなと。サッカーを始めてもう何年も経つけれど、自信なんて湧いてこないし試合中しょっちゅう焦ってる。なんか笑えてきます。自信があればもっとプレーの幅が広がるのは確かなので早く自信持ちなさい。 

 

胸を張って卒部できるよう残り一年とちょっと、後悔なく過ごしたい。残念ながら同期と後輩のみんなはあと一年は私と一緒にサッカーしなければならないのでよろしくお願いします。頭は単細胞なので慣れればちょろいです。 

 

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