Lucky Man

藤俊翼(2年/テクニカルスタッフ/渋谷教育学園幕張高校)


いつかくるとわかっていたFeelingsの内容はふとした時に考えていたが、結局入部理由が一番丸い気がしてならない。何かについて語れるほどものを知らないし、面白いことなんてそんなに簡単には起きてくれない。

 

と思っていたがまさかテレビに出ちゃうなんて。みなさん見ていただけたでしょうか。テレ東のみんなのスポーツで本田真凜さんと一緒の画面に映ったんですよ。最初は取材対応の募集がテク内であってまあ部活の鏡となるほどのキャラも実力もコミュ力もないのでもちろん志願しなかったのだが、なんでだか大東の試合を取材されることになり、担当だった僕が密着されるような形になってしまった。正直もっとメディア対策というか広報的に喋るのが上手い人とかもっとサッカーわかってる人とかテク内にいるのにとも思ったりした。けど時間的に厳しかったり既存のシステムを変えるイベントなのかちょっとわかりかねたりしたからしょうがないのだと思う。回ってきたならやるしかない。実は高校の学校紹介ビデオでインタービューされてたりして、意外とそういう運的なものがあるのかなと勝手に納得した。

 

滅多にないことだしア式をアピールするかなり大きなチャンスだからかなりプレッシャーはかかる。ただでさえ大一番なのに。プレゼン下手な僕は担当であるだけで前1ヶ月はストレスが尋常じゃない。まあストレスで肺に穴が開いたり模試前に寝込んだりするくらい弱いだけなんだけど。けど夜更かし型の人たちはみんなこんな感じだと信じて生きている。

 

てな訳で前の週の木曜あたりからカメラを向けられることになって、何か変わるかといえば先輩の私服がちょっと気合い入ったくらいだ(普通にかっこよかったと思います)。いつも通り練習の撮影をして、頭のおかしい戦術の話をしたりしょうもない話をしたり。スリーバックの話はここでした気がする。

 

僕はすぐキャパるのでスカウティングの週はバイトを入れないし課題も後回しにできるものはそうする。じゃないと考えることが多すぎるしストレスが溜まる。追われるのは嫌いだ。自由でありたい。なのにこの週に限って入ってた。多分S2で授業少ないしいけるだろと勘違いしてしまったのだろう。このせいで割とキツくなってしまったのはかなり反省。

 

日曜日に公式戦を挟んで火曜にはミーティング。まあこの日はガッツリ使われるだろうと思いながらどう伝えるかとか色々考えていたらカメラなんてあってないようなものになる。正直それどころじゃない。見た全てを整理して伝える。これは想像以上に難しいことで、スカウティングの肝になる部分だと知ったのは、初めて担当になった一年の時だった。どんだけ相手のことがわかっても出るのは僕じゃないので、それをいかに試合中に活かしてもらうかは分析力×伝え方みたいな感じで結果としてのスカウティングの質を制限するものになりかねない。結局何事にもコミュ力というかプレゼン力は大事みたい。辛い世の中だ。

 

選手ミーティングの前は3周回って緊張してなかった。ただ緊張してなければいいプレゼンができるとは限らず、結局同期に下手だと言われた。異論はないし、ダメなら言ってくれるのは本当にありがたい。テクニカルは結構評価が難しい役職だと思うから、それどうなのって思ったらぜひ言ってほしい。悪口とか結構面と向かって言われたいタイプだ。根に持たないし泣かないのでいつでも言ってくれると嬉しい。

 

試合当日の仕事はリアルタイム分析。最近は配信の解説で言語化の練習を試みたりしてるが、やはりその場で見たものを分析して伝えるのはかなりむずかしい。そもそも原因がわからない時もあるし見やすいシーンがなかったりもする。その上時間がない。しかもこの日は暑かったせいか映像が見れなかった。携帯でシーンを見せてるのが放送されたのはそういうことだ。実はエアドロという最新技術を駆使してギリギリ1シーンだけ選手に共有できた。ちなみに僕にマイクついてたのをみなさんご存知でしょうか。

 

僕の力不足もかなりあり、試合は0-2で負け。今シーズン初敗北。確かに一位相手だったし一応相手の方が昨シーズンは成績が良かったけど、勝てたはずだった。連勝を止めてしまったのはかなり痛い。唯一嬉しかったのは相手の核となる選手がほぼボールをさわれなかったと言ってたこと。マークしてたのは選手だけど、プラン自体は一応僕が提案したから嬉しかった。ただ甘かったのは代わりに違う選手が似たような役割をこなしたことを予想できなかったことだ。まだまだ甘い。アイリッシュラテくらい。

 

試合後のインタビューで「サッカーは負けても面白い」なんて言ってしまった。この場を借りて訂正したいのだがそんなことはない。どんなに試合内容が悪くても勝ってれば改善点を探すモチベはわくが、いい試合をしても負けたらかなりイライラする。出てないからこそ試合結果にはかなり気分を左右される。選手は割とそれぞれの出来とかで満足感だとかポジティブな感情を得られるかもしれないが、スタッフは全体的な結果でしか試合を捉えられない。専任の選手がいるわけでも推しだけを応援してるわけでもないから。だから勝ってほしい。どんなに試合内容が悪くても。

 

以上テレビ取材体験談だ。もっと淡々と出来事だけ書こうと思ってたのだがしょーもないことも色々書いてしまった。思ったよりもカメラ前でもぽいことが言えたのでそっちに関しては結構満足している。スカウティングは全然まだまだ。もっとサッカーを見ていろんな人と話して、もっと伝えられるようになりたい。

 

負けても面白いかは別として、サッカーはきっともっと面白い。思っているより何倍も面白いし深い。これからももっといろんなことを深くできるように頑張りたいと軽く決意表明をして終わりたい。

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