誇りを持って生きたい

この春東大ア式蹴球部に入部致しました、岡山千華です。よろしくお願いします。

私のサッカーとの出会いは小学3年、同じ幼稚園だった友達の誘いと、女子サッカーチームを作ることを長年の夢としていた監督の願いと、なんとなくエネルギー発散の捌け口を探していた私の希望が噛み合った結果だった。小学校卒業まではサッカーを続けていたが、中学に入学すると同時に辞めてしまった。中高のサッカー部は総人口約120人、しかも全員男子の大所帯である。私が入れる筈も無かった。そして小学校での陸上部での雪辱を晴らそうと陸上部に入部した。

サッカーに関する私の思い出は、苦いような甘いような、長年憎んでいた相手をむしろ愛おしく感じるような、なんとも形容し難い複雑なものである。私はクラブに入った時期が他のメンバーと比べて比較的遅く、ボールの扱いも上手い方では無かった。それ故試合では、周りのメンバーに迷惑をかけないよう、私の未熟なプレーが強い言葉で非難されないよう、なんとか耐えていた。パスが出そうなスペースに移動しながらも心中では絶対にパスが出されないよう強く願っていたし、どんなにしんどくても走る努力を辞めてはいけないという強迫観念にかられていた。ここまでは男子に混ざってプレーをしていた時の話だが、女子チームでプレーする時は違っていた。メンバー同士の仲が非常によく、私は自分の心の赴くままに自由にプレーできた。サッカー自体が楽しいというよりも、仲間がいて、自分が自由でいられる居場所がある事が大切で、救いだった。

そんなこんなでサッカーに対しては複雑な思い入れがあるが、今回私が入部を決めたのは、
・この先輩方・同期となら大丈夫だという確信
・私の人生におけるサッカーの位置付けを変えたい
上二つの理由からだ。

サッカーは私の人格形成の大部分を担っている。最後まで走ることをやめない。何事にも本気で向き合う。信念を持って生きる。17年間この人格と共に生きてきたことを誇りに思うし、私はこれからも自分の生きた道筋を誇りに生きていきたい。サッカーで得た、苦も、快も、まとめて自分の人生の一部として愛したい。それができるのは今ここでしかあり得ない。

ア式を卒業したのち私がどうサッカーと関わっていくのは未定だが、今はただ全力で生きていよう。

コメント