ごちそうさま!/食後のペパーミントガム
御明竜蔵(4年/MF/渋谷教育学園幕張高校)
■ごちそうさま!
天神下の喧騒を、自転車でくぐり抜ける。細い歩道は人で溢れ、そこかしこに渋滞が発生していた。
今日は三連休の最終日、成人の日。共通テストが近いからか、湯島天神を目指す人の群れは一段と大きい。彼らを眺めながら、自分の成人式に思いを馳せてみる。4年も前の出来事なのに、あれからずっと学生のままなのはなんでだ。おかしいだろ。
なんかよくわからん色のよくわからんチェック柄のスーツに、後輩からプレゼントで貰った深紅のネクタイ。そして銀髪でオーダーしたはずが青く染まった髪。
あまり品のよろしくない事に定評のある地元の成人式でも、少し目立つ装い。
何を隠そう、ア式入部以前の自分である。
――
思えば、ア式に入部する気なんて無かった。部活は高校で懲り懲りだった。(僕の高校時代については、僕の最初のfeelingsを参照されたし。下にある匿名コメントまで読むと、読後の味わい深さ3割り増しだ。自分も久々に見てみたら、嫌な思いを新鮮なままお届けされた。最悪。)
二度と部活なんて不自由な環境には戻らない、自分は自由に生きるんだと意気込んでいた。派手な髪色もその表れだったと思う。
それでも、“部活”に戻ってしまった。
――
―俺の一度目の人生は“腹八分目”ってとこだった
(中略)こういう漠然とした渇きっていうのは厄介だぜ
僕の好きな漫画、『呪術廻戦』の台詞である。その中でも特に好きなシーンから引用させてもらった。
まさに僕の高校時代は“腹八分目”だった。やりきった自負も気持ちもあった。投げ出したい気持ちを何度も抑えて、最後までやり通してみせた。
それでもなお、どこかで自分は渇いていた。その渇きに蓋をして、日常を繰り返した。大学での孤独が大きくなるたびに渇きは強くなった。
そして、いつしかその渇きの正体に気がついてしまった。
僕にとって残りの“二分”は、渇きは、サッカーへの愛情だった。
――
サッカーは楽しい。スパイクに足を通し、グラウンドに入った時の期待感。ボールに触れ、仲間とパス交換をした時の高揚感。
僕はサッカーが好きだ。好きだったはずだ。
別に高校時代もそれが無かったわけじゃない。暗い記憶がそれに靄をかけるだけ。
その靄を晴らし、もう一度サッカーを愛するために、僕はア式に入った。
高校とは違う環境でサッカーをして、すぐに愛情を取り戻せたわけじゃない。
上手くいかないことばかりで、一層サッカーが嫌になることだってあった。
それでも、それでも、最後にはサッカーを好きになれた。と思う。
実感は、ある。引退間近に迫った、10/11の東京科学大学との練習試合。
輝からのクロスをダイレクトシュート。ワンタッチで叩き込んだ、自分らしいゴールだった。
それはいつか憧れた公式戦の舞台でも、華々しい逆転ゴールでもなかったけれど。
やっぱりサッカーは楽しい。最高だった。
この気持ちに引退前に気づけて良かった。思い出せて良かった。ア式に入って、良かった。
…ありがとう 満腹だ‼︎
――
『呪術廻戦』で、勝負は上記の台詞で締められる。物語は綺麗に畳まれて、次のステージへと移行する。
しかし、現実はどうもそんなに上手くいかないらしい。
この何年かをア式で過ごして、残った後悔はいくつかある。
まずは、Aチームで試合に出られなかったこと。セカンドの試合で点を取って昇格しないやつ初めてだろ!と大輝に煽られたのも懐かしい。まぁ点取った以外なんもしてなかったしなあ。次の週にB2まで落ちたのはビックリしたけど。
次に最終年での骨折。筋肉系の怪我とかは多かったけど、ここにきてまさか、こんな大怪我するとは…。
あとは萎えてた期間がちょくちょくあったこと。そこまでネガティブを引きずるタイプではないけれど、週6で自分の不出来を目の当たりにしたら流石に萎える。特に小さな怪我が重なった2024年は全体的に精神衛生も良くなかったのもあり、他のことに逃げてしまった感がある。あそこでもう少し踏みとどまっていたら、もう少し上手くなれたなあ。
まあしかし、全体として、ア式での数年間は。
―「悪くなかった」‼︎
――
このfeelingsを途中まで書いていたものの、長らく放置していた。
現実と違ってPC上のファイルに埃は積もらない。
ア式に思いを馳せることも少なくなり、公式戦も特に見に行くつもりも無かった。
だから、このまま忘れ去ってしまおうかと思った。実際だいぶ忘れた。
ただ、成り行きでOBコーチをすることになってしまった。自分は絶対にしないと思っていたのに。
そうして、feelings担当の中田にはもう会うことないし、feelings出さんでもなんとかなるか〜という僕の目論みは淡くも崩れ去った。流石に催促されたのを無視したまま、部室で会うのは気まずすぎる。
というわけで、やむを得ず最後まで書き上げたこの拙文が自分、ア式でも特に奇異なる部員・御明竜蔵のfeelingsである。
最後は輝にならって感謝とかメッセージで締めようと思う。
どんな物語もハッピーな気持ちで読み終えたいからね。
荒
練習見学した時に、「俺、はじめさんの一番弟子でやらしてもらってるから!よろしく!」とハイテンションで話しかけてきたのが今でも忘れられない。
本当に荒あってこその107期だったと思います。マジでお疲れ様!
岡部
良くも悪くも君のア式ライフは俺に狂わされてしまったね。責任はやや感じています。あと、洗い物は毎日してください。溜まってます。
石井
正直、石井の面白さを一番引き出したのは自分だと思ってる。長らく一緒に育成にいたけれど、今年は石井がAで頑張っているのを応援しながら、自分の励みにもしていました。最後の方黄色ビブスってイジってたけど、本当だよ。これからは日本の防衛に精を尽くしてくれ。
泉澤
都学連八十二長野銀行ニキ。初期配属、飯田とかに飛ばされてほしい。頼む。(追記:失敗)
桐原
しばらく前に史学概論のテストは終わりました。お前のおかげで単位取れたから、学校始まったら富士丸奢るわ。
ラストシーズン、特に俺が骨折から復帰したあと、こんなに二人で話すことがあるとは思っていませんでした。色々とお互い思うところありながらプレーしたと思う。おつ。
志村
途中入部の自分を色々誘ってくれたのは志村でした。数少ないドライバー枠として扱われていただけのような気もするけれど、志村のおかげでこの部に早く馴染むことができた。大感謝です。志村の人生は破天荒であればあるほど面白いと思っているので、死なない程度に暴れてください。
馬
対極の人間その1。同じ千葉出身ということでシンパシーを感じてたけど、正直自分と一緒にするのは申し訳ないくらい出来た人間。馬もでかい怪我してたけど、その期間で逆にクソゴツくなってたのはマジですごかった。全ア式部員は見習うべき。
星
対極の人間その2。特にピッチ内外でア式を支える様にいつも舌を巻いていました。お互い怪我ばかりだから、ピッチ上よりグラウンド脇のDLゾーンで話す事が多かったね。
星が最後の試合に出られて本当に良かった。またPK大会出ましょう。
宮川
サッカーが上手いところだけは尊敬しています。あとは尊敬してない。
主体性の無いやつだと思っていたが、最近はコーチ稼業で主体性発揮しているらしいじゃないですか。本当か?
この感じで意外と語り合える系なのがオモロくて、夜の愛媛で石井たちとも一緒に語りあったのはいい思い出です。
宮川を人間にする会も復活しないとな。
大輝
自分が観測する限り、一番アホな理由で二留した男。
君のアホさには、みんなどこか救われていたと思います。
名誉に思ってください。
頼経
まさかFWに転向するとは。そしてうまくいくとは。
負けたの、素直に悔しいです!!!!!!!!!!
川上(兄)
他のコーチ陣には申し訳ないが、こうたが育成の監督やってた時が一番楽しくサッカーができた。
あと、こうたがゲラだからいつも気持ちよく喋らせていただきました。
まー色々と気にかけてもらって、こうたが励ましてくれたおかげで頑張れた瞬間が何回もあった。ありがとう。
いつか俺の親と黎明保育園見に行きましょう。
にしき&ゆうま&井筒
ずっとテクとしてア式を支えてきたと思うけど、特にこの1年お疲れ様。僕にはわからない領分だけど、大変だっただろうことは想像に難くないです。
井筒はまだずっと部室にいるという噂を聞いてます。すごいわ。
ゆうまは高根によろしく言っといて。
にしきは飯食え。
ことは&まい
マジでお疲れ様でした。二人が色々とサポートしてくれたお陰で107期、ひいてはア式は恙なく活動する事ができたと思う。極大感謝。実は2人とも初めてア式の中でドライブした時のメンツなんだよね。懐かし〜
…懐かしんでいるのは僕だけですか?
長田
長田はどうせ病むと思うので、病んだら宮川と2人でドライブ行ってください。
若柳
あんま調子にのらないでください。顔が怖いです。
おかたい
頑張れ。
その他、大勢の愛すべき後輩たち
本当にご迷惑をおかけしました。下手な先輩で、すんません。
ただ、僕は君たち一人一人の成功と幸せを願っています。マジで。
一つ、老害らしくアドバイスを。
サッカーに全てを費やしても、サッカーが全てじゃ無いことを忘れないでほしい。
部活ではサッカーが上手いかどうかで、ある意味順位づけがされるけれど、サッカーが上手くいかなくても、人生が上手くいってないわけじゃないです。
調子悪い時は、一歩引いた目線になってみよう。ア式の人間、ア式に依存しすぎ問題は、マジで良くないと思うぞ!!!
久保さん・米さん・新家さん・川上(弟)・桃香・野村
フィジカル系の方々には大変お世話になりました。特に最終学年では久保さんに大変お世話になりました。
最終年の頭に怪我をして、久保さんのお世話になり、もう二度とあのランは戻らないぞ!と意気込んだら骨折して、DL送りになったのが懐かしいです。ただ、おかげさまで双青戦に間に合うことができました。ありがとうございました。最後の公式戦のあと、直接お礼を伝えられなかったので、このfeelingsにて代えさせてください。(と書きましたがOBコーチとして直接お会いしそうですね)
その他学生フィジコの面々(特に川上)の支えもあって、四肢を爆散させることなくサッカー天寿を全うできました。極大感謝。
両親
小学二年生、見学タイミングが合わなかった野球の代わりに、サッカーを始めた。
そんな自分が、この年までサッカーを続けたことを一体あの時予想できたでしょうか。それも偏に二人のさまざまな応援があったからです。有難いことです。有終の美を飾って二人を喜ばせられなかったのは残念だったけど、これからは他の事で頑張ります。応援よろしくお願いします。
■食後のペパーミントガム
以下、蛇足。会計後に貰う好きでもないミントのガムのような。
特にうまくはないけど、せっかくだし、一応食べておく。
一応書いておく。
――
ア式のやつらは凄いと思う。サッカーフリークが多い。
全員じゃないにしろ、選手もテクもその他スタッフもサッカー(ひいては部活)に最も心血を注いでいる。
部室に入り浸って夜まで試合映像を見てる人たちが多い部活だったし、テクもスカウティングに膨大な時間を費やしていたし、ア式で勝ちたい・勝たせたいという思いを強く感じていた。
翻って。自分はどうか。
彼らと同じだけの熱量で臨めていたか?
否
...とは言いたくないが、少なくとも全ての期間100%で打ち込めてはいなかったと思う。
もちろん、本気でサッカーに向き合った(当社比)ことは何度もあるが、一方でサッカー以外のことに目移りした期間、自分に失望してやる気を失っていた期間も間違いなくあった。
なぜか?
一応、目前の試合での勝ち負けには人一倍…だったと思う。
ただ、それでは燃料として不十分だったらしい。
正直、ア式どうこうに関心は無かった。部員個々人やその総体は好きだったが、「ア式」という記号への愛情は特に無かった。
そんなわけで、特に「ア式」に拘泥することはなかった。「ア式」のため、は特に自分のモチベーションにはならなかった。
サッカー自体は好きだった。一度嫌いになったが、ア式でもう一度愛情を取り戻した。
だけど、
「不出来な自分を受け入れ、全てを擲って努力したい」
そう思えるほどには好きじゃ無かったのかもしれない。
一つは好きの種類に依るのかもしれない。
自分は「ボールを蹴ること」が好きだった。ただ、それだけ。
だから特段、得意なプレーや好きなプレーはなかった。
合宿で「どういうプレーがしたい?」とコーチに聞かれ、答えに窮したのを覚えている。
一つ好きなプレーがあれば、それを磨くなり、それ以外の弱点を克服するなりのモチベーションになったかもしれない。好きこそものの上手なれ、だ。
はたまた、才能があれば違ったのかもしれない。別に関東レベルの才能じゃなくたっていい。部内で一目置かれるレベルでも才能があれば、自尊心を保ってサッカーができただろう。
部活では序列が可視化される。それは必然である。残酷なことだが、上手い/下手で個人の扱いの差が生まれる。それが明確に現れることはなくても、気づかない間に少しずつ蝕んでいく。心が強い方でよかった。
あとは普通に、サッカーは上手い方が楽しい。練習中にミスばかりだと楽しくない。
だからこそ練習するのだが。
上手ければ、自分にそう言い聞かせる無駄な工程も必要なかったと思う。
正直、最大限努力したとて、引退までに公式戦に出て活躍できるレベルになるとも思えなかった。
自分で勝手に限界を決めて、諦める理由にしているだけだ。ただ、決して間違った推測ではないと思う。
――
どれも弱い自分の言い訳にすぎない。
努力の結末なんか考えても碌なことはなかった。
こんなふうにいちいち御託を並べず、失敗や他人のことなど気にせず、無心に励めばよかったのだ。
そう考えると、自分の敗因は「バカになりきれなかった」ことだったのかもしれない。
――
後悔は先に立たず、過ぎた時間は戻らない。自分のちっぽけな苦悩を書き出したところで、結果は何も変わらない。
ただ、もし「サッカーが下手な」後輩が同じような壁にぶち当たってるとしたら。
この自分の経験が他山の石となるよう、ここに。
一応、書いておく。
天神下の喧騒を、自転車でくぐり抜ける。細い歩道は人で溢れ、そこかしこに渋滞が発生していた。
今日は三連休の最終日、成人の日。共通テストが近いからか、湯島天神を目指す人の群れは一段と大きい。彼らを眺めながら、自分の成人式に思いを馳せてみる。4年も前の出来事なのに、あれからずっと学生のままなのはなんでだ。おかしいだろ。
なんかよくわからん色のよくわからんチェック柄のスーツに、後輩からプレゼントで貰った深紅のネクタイ。そして銀髪でオーダーしたはずが青く染まった髪。
あまり品のよろしくない事に定評のある地元の成人式でも、少し目立つ装い。
何を隠そう、ア式入部以前の自分である。
――
思えば、ア式に入部する気なんて無かった。部活は高校で懲り懲りだった。(僕の高校時代については、僕の最初のfeelingsを参照されたし。下にある匿名コメントまで読むと、読後の味わい深さ3割り増しだ。自分も久々に見てみたら、嫌な思いを新鮮なままお届けされた。最悪。)
それでも、“部活”に戻ってしまった。
――
―俺の一度目の人生は“腹八分目”ってとこだった
(中略)こういう漠然とした渇きっていうのは厄介だぜ
僕の好きな漫画、『呪術廻戦』の台詞である。その中でも特に好きなシーンから引用させてもらった。
まさに僕の高校時代は“腹八分目”だった。やりきった自負も気持ちもあった。投げ出したい気持ちを何度も抑えて、最後までやり通してみせた。
それでもなお、どこかで自分は渇いていた。その渇きに蓋をして、日常を繰り返した。大学での孤独が大きくなるたびに渇きは強くなった。
そして、いつしかその渇きの正体に気がついてしまった。
僕にとって残りの“二分”は、渇きは、サッカーへの愛情だった。
――
サッカーは楽しい。スパイクに足を通し、グラウンドに入った時の期待感。ボールに触れ、仲間とパス交換をした時の高揚感。
僕はサッカーが好きだ。好きだったはずだ。
別に高校時代もそれが無かったわけじゃない。暗い記憶がそれに靄をかけるだけ。
その靄を晴らし、もう一度サッカーを愛するために、僕はア式に入った。
高校とは違う環境でサッカーをして、すぐに愛情を取り戻せたわけじゃない。
上手くいかないことばかりで、一層サッカーが嫌になることだってあった。
それでも、それでも、最後にはサッカーを好きになれた。と思う。
実感は、ある。引退間近に迫った、10/11の東京科学大学との練習試合。
輝からのクロスをダイレクトシュート。ワンタッチで叩き込んだ、自分らしいゴールだった。
それはいつか憧れた公式戦の舞台でも、華々しい逆転ゴールでもなかったけれど。
やっぱりサッカーは楽しい。最高だった。
この気持ちに引退前に気づけて良かった。思い出せて良かった。ア式に入って、良かった。
…ありがとう 満腹だ‼︎
――
『呪術廻戦』で、勝負は上記の台詞で締められる。物語は綺麗に畳まれて、次のステージへと移行する。
しかし、現実はどうもそんなに上手くいかないらしい。
この何年かをア式で過ごして、残った後悔はいくつかある。
まずは、Aチームで試合に出られなかったこと。セカンドの試合で点を取って昇格しないやつ初めてだろ!と大輝に煽られたのも懐かしい。まぁ点取った以外なんもしてなかったしなあ。次の週にB2まで落ちたのはビックリしたけど。
次に最終年での骨折。筋肉系の怪我とかは多かったけど、ここにきてまさか、こんな大怪我するとは…。
あとは萎えてた期間がちょくちょくあったこと。そこまでネガティブを引きずるタイプではないけれど、週6で自分の不出来を目の当たりにしたら流石に萎える。特に小さな怪我が重なった2024年は全体的に精神衛生も良くなかったのもあり、他のことに逃げてしまった感がある。あそこでもう少し踏みとどまっていたら、もう少し上手くなれたなあ。
まあしかし、全体として、ア式での数年間は。
―「悪くなかった」‼︎
――
このfeelingsを途中まで書いていたものの、長らく放置していた。
現実と違ってPC上のファイルに埃は積もらない。
ア式に思いを馳せることも少なくなり、公式戦も特に見に行くつもりも無かった。
だから、このまま忘れ去ってしまおうかと思った。実際だいぶ忘れた。
ただ、成り行きでOBコーチをすることになってしまった。自分は絶対にしないと思っていたのに。
そうして、feelings担当の中田にはもう会うことないし、feelings出さんでもなんとかなるか〜という僕の目論みは淡くも崩れ去った。流石に催促されたのを無視したまま、部室で会うのは気まずすぎる。
というわけで、やむを得ず最後まで書き上げたこの拙文が自分、ア式でも特に奇異なる部員・御明竜蔵のfeelingsである。
最後は輝にならって感謝とかメッセージで締めようと思う。
どんな物語もハッピーな気持ちで読み終えたいからね。
荒
練習見学した時に、「俺、はじめさんの一番弟子でやらしてもらってるから!よろしく!」とハイテンションで話しかけてきたのが今でも忘れられない。
本当に荒あってこその107期だったと思います。マジでお疲れ様!
岡部
良くも悪くも君のア式ライフは俺に狂わされてしまったね。責任はやや感じています。あと、洗い物は毎日してください。溜まってます。
石井
正直、石井の面白さを一番引き出したのは自分だと思ってる。長らく一緒に育成にいたけれど、今年は石井がAで頑張っているのを応援しながら、自分の励みにもしていました。最後の方黄色ビブスってイジってたけど、本当だよ。これからは日本の防衛に精を尽くしてくれ。
泉澤
都学連八十二長野銀行ニキ。初期配属、飯田とかに飛ばされてほしい。頼む。(追記:失敗)
桐原
しばらく前に史学概論のテストは終わりました。お前のおかげで単位取れたから、学校始まったら富士丸奢るわ。
ラストシーズン、特に俺が骨折から復帰したあと、こんなに二人で話すことがあるとは思っていませんでした。色々とお互い思うところありながらプレーしたと思う。おつ。
志村
途中入部の自分を色々誘ってくれたのは志村でした。数少ないドライバー枠として扱われていただけのような気もするけれど、志村のおかげでこの部に早く馴染むことができた。大感謝です。志村の人生は破天荒であればあるほど面白いと思っているので、死なない程度に暴れてください。
馬
対極の人間その1。同じ千葉出身ということでシンパシーを感じてたけど、正直自分と一緒にするのは申し訳ないくらい出来た人間。馬もでかい怪我してたけど、その期間で逆にクソゴツくなってたのはマジですごかった。全ア式部員は見習うべき。
星
対極の人間その2。特にピッチ内外でア式を支える様にいつも舌を巻いていました。お互い怪我ばかりだから、ピッチ上よりグラウンド脇のDLゾーンで話す事が多かったね。
星が最後の試合に出られて本当に良かった。またPK大会出ましょう。
宮川
サッカーが上手いところだけは尊敬しています。あとは尊敬してない。
主体性の無いやつだと思っていたが、最近はコーチ稼業で主体性発揮しているらしいじゃないですか。本当か?
この感じで意外と語り合える系なのがオモロくて、夜の愛媛で石井たちとも一緒に語りあったのはいい思い出です。
宮川を人間にする会も復活しないとな。
大輝
自分が観測する限り、一番アホな理由で二留した男。
君のアホさには、みんなどこか救われていたと思います。
名誉に思ってください。
頼経
まさかFWに転向するとは。そしてうまくいくとは。
負けたの、素直に悔しいです!!!!!!!!!!
川上(兄)
あと、こうたがゲラだからいつも気持ちよく喋らせていただきました。
まー色々と気にかけてもらって、こうたが励ましてくれたおかげで頑張れた瞬間が何回もあった。ありがとう。
いつか俺の親と黎明保育園見に行きましょう。
にしき&ゆうま&井筒
ずっとテクとしてア式を支えてきたと思うけど、特にこの1年お疲れ様。僕にはわからない領分だけど、大変だっただろうことは想像に難くないです。
井筒はまだずっと部室にいるという噂を聞いてます。すごいわ。
ゆうまは高根によろしく言っといて。
にしきは飯食え。
ことは&まい
マジでお疲れ様でした。二人が色々とサポートしてくれたお陰で107期、ひいてはア式は恙なく活動する事ができたと思う。極大感謝。実は2人とも初めてア式の中でドライブした時のメンツなんだよね。懐かし〜
…懐かしんでいるのは僕だけですか?
長田
長田はどうせ病むと思うので、病んだら宮川と2人でドライブ行ってください。
若柳
あんま調子にのらないでください。顔が怖いです。
おかたい
頑張れ。
その他、大勢の愛すべき後輩たち
本当にご迷惑をおかけしました。下手な先輩で、すんません。
ただ、僕は君たち一人一人の成功と幸せを願っています。マジで。
一つ、老害らしくアドバイスを。
サッカーに全てを費やしても、サッカーが全てじゃ無いことを忘れないでほしい。
部活ではサッカーが上手いかどうかで、ある意味順位づけがされるけれど、サッカーが上手くいかなくても、人生が上手くいってないわけじゃないです。
調子悪い時は、一歩引いた目線になってみよう。ア式の人間、ア式に依存しすぎ問題は、マジで良くないと思うぞ!!!
久保さん・米さん・新家さん・川上(弟)・桃香・野村
フィジカル系の方々には大変お世話になりました。特に最終学年では久保さんに大変お世話になりました。
最終年の頭に怪我をして、久保さんのお世話になり、もう二度とあのランは戻らないぞ!と意気込んだら骨折して、DL送りになったのが懐かしいです。ただ、おかげさまで双青戦に間に合うことができました。ありがとうございました。最後の公式戦のあと、直接お礼を伝えられなかったので、このfeelingsにて代えさせてください。(と書きましたがOBコーチとして直接お会いしそうですね)
両親
小学二年生、見学タイミングが合わなかった野球の代わりに、サッカーを始めた。
そんな自分が、この年までサッカーを続けたことを一体あの時予想できたでしょうか。それも偏に二人のさまざまな応援があったからです。有難いことです。有終の美を飾って二人を喜ばせられなかったのは残念だったけど、これからは他の事で頑張ります。応援よろしくお願いします。
■食後のペパーミントガム
以下、蛇足。会計後に貰う好きでもないミントのガムのような。
特にうまくはないけど、せっかくだし、一応食べておく。
一応書いておく。
――
ア式のやつらは凄いと思う。サッカーフリークが多い。
全員じゃないにしろ、選手もテクもその他スタッフもサッカー(ひいては部活)に最も心血を注いでいる。
部室に入り浸って夜まで試合映像を見てる人たちが多い部活だったし、テクもスカウティングに膨大な時間を費やしていたし、ア式で勝ちたい・勝たせたいという思いを強く感じていた。
翻って。自分はどうか。
彼らと同じだけの熱量で臨めていたか?
否
...とは言いたくないが、少なくとも全ての期間100%で打ち込めてはいなかったと思う。
もちろん、本気でサッカーに向き合った(当社比)ことは何度もあるが、一方でサッカー以外のことに目移りした期間、自分に失望してやる気を失っていた期間も間違いなくあった。
なぜか?
一応、目前の試合での勝ち負けには人一倍…だったと思う。
ただ、それでは燃料として不十分だったらしい。
正直、ア式どうこうに関心は無かった。部員個々人やその総体は好きだったが、「ア式」という記号への愛情は特に無かった。
そんなわけで、特に「ア式」に拘泥することはなかった。「ア式」のため、は特に自分のモチベーションにはならなかった。
サッカー自体は好きだった。一度嫌いになったが、ア式でもう一度愛情を取り戻した。
だけど、
「不出来な自分を受け入れ、全てを擲って努力したい」
そう思えるほどには好きじゃ無かったのかもしれない。
一つは好きの種類に依るのかもしれない。
自分は「ボールを蹴ること」が好きだった。ただ、それだけ。
だから特段、得意なプレーや好きなプレーはなかった。
合宿で「どういうプレーがしたい?」とコーチに聞かれ、答えに窮したのを覚えている。
一つ好きなプレーがあれば、それを磨くなり、それ以外の弱点を克服するなりのモチベーションになったかもしれない。好きこそものの上手なれ、だ。
はたまた、才能があれば違ったのかもしれない。別に関東レベルの才能じゃなくたっていい。部内で一目置かれるレベルでも才能があれば、自尊心を保ってサッカーができただろう。
部活では序列が可視化される。それは必然である。残酷なことだが、上手い/下手で個人の扱いの差が生まれる。それが明確に現れることはなくても、気づかない間に少しずつ蝕んでいく。心が強い方でよかった。
あとは普通に、サッカーは上手い方が楽しい。練習中にミスばかりだと楽しくない。
だからこそ練習するのだが。
上手ければ、自分にそう言い聞かせる無駄な工程も必要なかったと思う。
正直、最大限努力したとて、引退までに公式戦に出て活躍できるレベルになるとも思えなかった。
自分で勝手に限界を決めて、諦める理由にしているだけだ。ただ、決して間違った推測ではないと思う。
――
どれも弱い自分の言い訳にすぎない。
努力の結末なんか考えても碌なことはなかった。
こんなふうにいちいち御託を並べず、失敗や他人のことなど気にせず、無心に励めばよかったのだ。
そう考えると、自分の敗因は「バカになりきれなかった」ことだったのかもしれない。
――
後悔は先に立たず、過ぎた時間は戻らない。自分のちっぽけな苦悩を書き出したところで、結果は何も変わらない。
ただ、もし「サッカーが下手な」後輩が同じような壁にぶち当たってるとしたら。
この自分の経験が他山の石となるよう、ここに。
一応、書いておく。
あれ、僕への感謝は?
返信削除お疲れ。
文章JAWS。