失敗談!


私はサッカー選手として大失敗しました。







東大ア式でサッカーがやりたくて、大学受験を勝ち抜き、東大ア式蹴球部に入学しました。

私は本気で関東昇格を成し遂げる選手になりたいと思っていました。




しかし、昨年6月にサッカー選手として活動することを諦めました。理由は単なる実力不足でした。







強い思いを持ってスタッフとして活動する今ですが、選手時代の失敗や後悔がたくさん渦巻いています。













もしよければ、その失敗や後悔のいくつかを反面教師として頂ければ幸いです。



















私は自分に大きな期待を持って入部しました。私は同期の中で一番下手でしたが、いつかは試合に出れる自信はありました。

それは誰よりも努力できる人間であるという自負があったからです。実際、誰よりも早くピッチに行き、最後までボールを蹴っていました。月曜日も駒場でこっそりボールを蹴っていました。好きな言葉は「愚直」でした。










しかし、この時期に一つ大きな失敗がありました。







私は毎日、同じような努力するだけで満足していました。




同じパスを何千回何万回続けても、悪いフォームで練習していたらなんの意味もありませんでした。










今思えば、努力の成果が全く出てないにも関わらず、努力それ自体に満足していました。突き詰めるべきところはたくさんありました。







努力それ自体は偉いことではありません。たくさん試行錯誤した末、成果を出すことが大事なのです。
















1年生の終わり、3軍で燻っていた私は、所謂「LBセカンド」という戦力外チームに振り分けられました。

そのチームは練習環境が与えられないチームです。具体的には、コーチはおらず、全体練習も週2回というものです。2軍に上がることも原則的にありません。




何も与えられない環境だからこそ、私はどうすれば上手くなるかを本気で考えることができました。

練習メニューを自分で作る中で、何をどうすれば成果が出るかを自分なりに突き詰めました。




様々な試行錯誤の結果、ある程度の成果が出て、1年間をかけて2軍に上がることができました。







しかし、ここでも大きな後悔があります。




私は「自分なりに」しか突き詰めておりませんでした。







今考えれば、もっと星コーチやOBコーチの方、先輩などから話を仰ぐことができれば、もっと良い練習が出来、もっと成果が出せた気がします。私の目標は2軍なんかではなく、もっと高いところにあったはずです。







人をいかに利用できるか。いかにチームを巻き込めるか。

目指すところが高ければ高いほど、様々な人の視点を知った上で、視座を高め、やり方を選択するべきだと思います。







また、世間は案外あなたに興味はありません。しかし求めさえすれば喜んで色んなものを出してくれる気がします。
















2年生の終わりに私はなんとか3軍から這い上がりました。

2軍では素晴らしいコーチ・スタッフに恵まれ、人生で一番サッカーが上達していたと思います。毎日課題を解決していく実感がありとても楽しかったです。







しかし、徐々に2軍の仲間たちとのレベルの差を感じるようになってきました。

失敗するたびに大きな悔しさを感じ、そして周りの足を引っ張る申し訳なさを感じていました。気づかないうちにボールを受ける事が、怖くなっていました。










私はここにおいて本当に後悔しています。マジで後悔しています。













私はなんで練習しているのかを忘れていました。







練習の目的は周りの人たちを満足させるというものではありません。人から評価される事でもありません。







練習するのは「成長」するためです。

できないことをできるようにするためです。







できないことに挑戦するのが練習なのです。

コーチや周りの評価を気にして、失敗から逃げる消極的なことは、何よりもやってはいけないことでした。







びびったプレーをし、上手くなることを放棄していたことに気づいた時は、3年の5月。その時には才能溢れる後輩が入部してきていました。



















当たり前の事ですが、私はア式のみんなに練習をもっと大切にしてほしいと思います。

もっと成果を、もっと意見を、もっと失敗を求めてほしいです。







今のみんなは、変化を求めず、自分だけで考え、ミスをしないことに必死になっていませんか。







多分4年間は長いようで短いです。あと半年の今シーズンはもっと短いです。後悔のなきよう。

4年 山本

コメント