ちょっとした差

あと二週間ほどで夏休みが終わり授業が始まる。

授業といえば自分にとってメインになるのは駒場での生命科学の実験である。実験は火・水・木の3~5限として設定されているが、班で実験を手際よく進め、必要な結果を得ることができれば早く帰ることができることも多い。実験は、自分にとっては練習の開始にできるだけ間に合わせるための、他の同級生にとっても早く家に帰るためのタイムトライアルとなっているのである。


実験は班でテキストと教授の話を聞きながらなるべく早く進めていくのであるが、班ごとの終了時間が大きく変わることもある。その差を生むのは何かというと、各実験操作におけるちょっとしたミスやもたつきなのである。試薬の調製時にいれる試薬やその量を間違えると、再び試薬を作り直した上でそれ以降の実験を繰り返さなければならず、大きな時間の浪費となってしまう。他の班と共有の機械を使い始めるまでの操作にもたついて少しでも遅れてしまうと、その機械が空くまで待たなければ行けなくなり、これまた結構な時間の浪費となってしまう。そうしたものが積み上がり最終的な実験終了時間が他の班と1時間以上変わることもある。

このようなちょっとした差の大きさということで思い出すのが自分が1年の時の1部の都リーグの試合である。応援席で観ていただけであるが、開幕戦では関東から降格した日大相手に試合開始直後の不用意な失点が響いてスコア上では完敗したものの、決定機も何度か作れており、ミスがなければ負けなかった可能性もあるような試合だった。2節でもその年関東に昇格することになる立正相手に後半30分までリードし、だめ押し点をとる決定機を阻止されたあとに、逆転を許して負けてしまった。そのあとの試合もPKによる失点で0-1で負ける試合が3試合もあったりして、結局その年は降格したものの、この出だしでちょっとうまくいっていれば、全然違う結果になったのではないかと思う。

今年は苦しい試合をものにして昇格が手に届きそうなところまできた。今年、そして来年とこのちょっとした差で負けずに、苦しい試合をものにできるよう、本当にスタッフを含めたチーム全体でひとつになって、最高の準備を皆と一緒にしていきたいと感じる。まだまだレベルアップして試合に絡めるよう、またチームの諸々の仕事も頑張ります。

新屋

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