不遇こそチャンス

9月28日サタデーリーグvs東工大そこで僕は人生で初めて肉離れというものを経験した。だが、全治4週間とそこまで重くなかったことに加え、育成での公式戦も終わり新チームになる頃には治る予定であったこともあり、正直 “ちょうど良い休養” くらいにしか考えていなかった。

そして後期リーグがおわり新チームではAに上がることができ、練習が始まった。最初の一週間はロンドのみ参加しあとはジョギングなどのリハビリメニューをこなし、二週目から本格的に練習に参加するようになった。このとき僕は久しぶりのA練ということでとても張り切っていたし、自分の強みはインテンシティの高さでありその部分を練習で出さなければ自分に価値はないと思っていたため、怪我明けということを考えずに練習をやっていた。



そしてその週のTRMで同じところを肉離れした。



人生二度目の肉離れは全治8週間だった。これにより僕は冬オフまでどころか冬オフいっぱい運動ができなくなり、新人戦にも出れなくなった。正直新人戦に出れば活躍できる自信があったし、その経験が自分を成長させてくれそうな気がしてたこともありメチャクチャ萎えた。


こんなとき、読んでいた本に「不遇こそチャンス!」と書いてあった。どこにでもありそうな言葉ではあるがタイミング的に僕には刺さった。


では不遇こそチャンスとはどういうことなのか。その本によると、不遇な時や上手くいってないときは自分と向き合わざるを得ず、その自分との対話を通して新しい自分を発見できたり、自分の大事なものがわかるということだった。



そしてこの怪我を通して僕がわかったことは自分の思っている以上に僕はサッカーがとても好きだということだ。というのも怪我する前はサッカーをしたくてしていたのは確かだがサッカーの試合を観たりすることはあまりなかった。そのため僕は本当にサッカーというものが好きなのか、それとも運動することが好きであり5歳の時からやっているという理由だけで惰性的にサッカーをやっているのか自分でもわかっていない節があった。だがオフに入り、練習を見ることもなくなりサッカーと触れなくなった途端、急にサッカーの試合が見たくなり、無料だったこともありDAZNに加入し初めてプロの試合を90分しっかり見た。めっちゃ楽しかったし、めっちゃ興奮した。それと同時に自分はサッカーが好きなんだなと思った。


だが多分この怪我を高校生の時にしていてもこうはならなかったと思う。ア式に入り多少なりともサッカーの見方や戦術的なことが理解できるようになった今だからこそ楽しめたのだと思うし、もっとサッカーへの見識を深めて更にサッカーに魅せられていきたいなと思った。


この経験を通して、これまで何となくごまかしてきた大学生活4年間をサッカーに捧げることの明確な意義のようなものを見つけられたし、この怪我という経験をチャンスとまではいかなくても意味のあるものには変えられたかなと思う。



1年 伊藤 真士

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