2018年6月18日月曜日

Be strong

長崎から東京に出て来て、早くも3か月が経過しようとしている。今までの18年間を過ごした長崎とは世界が180度違うように感じられる。
一人暮らしをしながら本格的に部活動に取り組むことはそんなに楽なことではないが、東大に合格が決まったとき、もっと言うとその前、つまり受験期からア式蹴球部でサッカーをしたいと言う自分の意志は全く揺らぐことがなかった。
長崎でサッカーをしていた時も、周囲の仲間や指導者に恵まれ、素晴らしい環境でプレーすることができていた。でも、自分の中では、何か変化が必要だった。もっとチャレンジをしたかった。自分を成長させるために、大学でもサッカーを続けたいと強く思っていた。
そして今、ア式蹴球部に入部をして、充実した環境でプレーができる喜びを噛みしめているが、楽しくやるだけじゃ何も意味がない。常にチャレンジし、目の前のチャンス、可能性がある限り、それを追い求め続けなければいけない。まだまだ未熟な自分自身に日々向き合い、成長するために必要なことは何か考え、実行することで、成長したい。その結果を通して、地元の支えてくださった人々への感謝を示して行きたい。
 
Be strong.   Be ambitious.
 
東京大学運動会ア式蹴球部  一年
        鮎瀬英郎

2018年6月15日金曜日

f(p1+p2+…+p11)≠f(p1)+f(p2)+…+f(p11)

入部からほぼ2ヶ月が経ち、勉学の方ではS1ターム末、はじめての定期試験が終わりました。先生の引きが悪かったのか、テストが他のクラスより難しく、早くも落単の恐怖を味わった数理科学基礎。今回、最初のfeelingsに書かせてもらうのは、その試験勉強中に思ったことです。

  数理科学基礎の内容で数ある重要な事項の中に、線型写像というものがあります。写像とは、イメージで言うならば高校数学の関数であり、それが「線型である」というのは、任意のx,y、また実数aに対して、写像をfとすると、
f(x+y)=f(x)+f(y) と、f(ax)=af(x)
の2つが成り立つことと同値です。この数式に僕が何を思ったのかというと、「サッカーが線型性をもつスポーツじゃなくて良かったな」ということです。
 例えば各選手の能力をn次元の実数(タイトルのp1,p2,...p11に当たります)に落とし込めたとして、それを「戦力」という1次元の実数値に変換(その値が大きければそれだけ強い、という風に)する写像をfとします。もしこの写像が線型写像であれば、1つ目の条件式より、その左辺をチームの戦力と解釈すると、チーム全体の戦力はピッチ上の各プレイヤーの戦力の和に等しく、サッカーにおけるチームの戦力はプレイヤーの個人能力のみに支配されます。つまり、その状況下では上手い選手を集めたもの勝ちであり、ジャイアントキリングなどは起こり得ません。ああ、なんてつまらないスポーツでしょう。そしてさらに悪いことに、それによるとどうやら僕をはじめ、個人技やフィジカルの特に優れるわけではない選手の居場所はピッチ上から完全に無くなってしまうのです...
 しかし実際には、サッカーにおける戦力が個人の能力のみに支配されることはありません。ここから先の話の展開は容易に想像できると思うので省略しますが、要するにサッカー(他のチームスポーツでも同様でしょうが)におけるチーム戦術、もっと根本的なところでは、チームでの共闘の意識の占める部分はかなり大きいと思うのです。Aチームの試合を応援していると、各選手の長所が存分に生かされているプレーに、思わず感嘆の声を上げてしまうような場面があります。守備戦術が上手くはまっている場面もいくつもあります。しかし、自分たち育成の試合を見ると、Aに比べてまだまだ連動ができていない部分、お互いの武器を生かせていない部分があります。技術的な問題もあるでしょうが、それ以外の部分、例えばチームとしての守備の意識がまだまだ低いという趣旨の指摘を先日頂きました。改めて思い返すと、自分も含め、確かにそのような気がします。
 入部してから2ヶ月が経ち、ア式のサッカーにもだいぶ慣れてきました。そろそろ僕も主体的に参加しなければいけません。普段の練習から今まで以上に声を出し、互いの良さをより引き出せるように努力することで、自分が感知し、発信できる、1つの神経系としてここに存在する意義を果たしていけたらなと思います。それも、サッカーが線型でないありがたみを、深く噛み締めながら。

1年 MFまたはFW  東 将太

2018年6月8日金曜日

植生の遷移

最近、授業で身近な樹木について学ぶ機会があった。
どんぐりが美味しいスダジイ。
大きくなると樹皮に小洒落た模様が現れるケヤキ。
爽やかな香りを発しながらダニを飼っているクスノキ。
 
森林は、長い年月を経て変化していく。
まず、何も生えていない土地にコケや草が生える。これらの植物が朽ちて土壌が豊かになると、少しずつ木が育つことができるようになっていく。最初は日向を好む低木が育ち、低木林ができる。それから、アカマツ、クロマツ、コナラ、アカメガシワなどの、日向で速く成長する「陽樹」が生え、陽樹林ができてくる。
 
陽樹が育つと、地面にはあまり光が届かなくなってくる。そうなると、次の世代の陽樹はあまり育たない。代わりに、光が少ない環境でも育つことのできるスダジイなどの「陰樹」が育っていく。やがて陰樹が大きくなり、陽樹林は陽樹と陰樹の混ざり合った混交林へと変わっていく。地面に光がほとんど届かないため陽樹は衰退していき、寒冷な場所ではブナなど、温暖な場所ではスダジイなどの陰樹林となる。陰樹林では山火事や自然災害が起きたり、人の手が加わったりしない限りは樹種の構成はさほど変化しない。こうした状態を「極相」と呼ぶ。
 
ア式蹴球部女子は今年で創部5年目である。森林ならまだ陽樹林か、いや、低木林か。いずれにせよ、極相には程遠い。私を含め、部員の多くは初心者である。大きく、強いチームを作ろうにも、コナラの若木はスダジイにはなれない。しかし、先に陽樹林ができるからこそ陰樹林はできるのだ。
 
枝を広げて陰樹の幼木を強すぎる日差しから守り、葉を落として土を豊かにする。やがて、自身は身を引く。
 
私はサッカーどころかスポーツすら大学から始めた人間だが、だからこそ努力次第でぐんぐん伸びるのびしろを持っている。光を浴びた陽樹のように、勢いよく成長する。恵まれた環境に感謝し、それを守っていく。先輩方が残してくれたもの、ピッチ内外で得たものを積み重ね、チームの雰囲気を良くし、部の魅力を高めていく。自分にできることは、精一杯やっていきたい。
 
進学選択を前にした頭の中に渦巻いているものを書き出したら、こんな文章になってしまいました。ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
 
 
 
アクがなくて美味しいという、スダジイのどんぐりを食べてみたい
 
女子部2年 浅野晴香

2018年6月2日土曜日

自分の良さを出す

何か1つ武器をつくりたい。
最近そんなことを考えている。


自分がやりたいプレーとか自分の持ってる武器があることは、サッカーにおいてとても大切だと感じる。


今までの自分にはそういった武器がなかった。周りには、スピード、フィジカル、決定力、高さ、パスなど、その人といえばこういうプレーみたいなものを持っている選手がたくさんいる。とても羨ましく思った。


チーム内でのサバイバルという観点から見たら、やっぱり何か1つ武器をつくらねば、これから生き残っていけないと強く思う。試合の中で、自分が1つのオプションとして使われるときに、お前が試合に出て何が出来るのかと言われて、自信を持って、これができる、と言えるような武器が、絶対に必要なのだ。


今では、自分のやりたいプレーは明確になっているし、後はそれをもっともっと自分のものにしていけるように練習していきたい。だからこそ、チーム練習はもちろん、チーム練習外の時間を大切にしよう。自分の存在価値は自分でつくっていくしかない。




高宮

2018年5月19日土曜日

心の変化

中高と同じように、新入生が入ってくるときは複雑な気持ちになる。
自分の場所を奪われるような気がするから。
チームのことを考えると上手い奴が入って欲しい、でも個人的には自分のポジションと被らない奴限定で。とか甘く考えてた。



今は違う。



上手い奴のプレーを見て、上手い奴と練習して、上手い奴と競争する。
そんで自分が上手くなって勝つ。



こういう気持ちが大事って気付かされた。
ってな感じでまた気い引き締めて頑張る。




2年 合田周平

2018年5月8日火曜日

ギアを上げる

あと半年少しで引退の今考えていることについて。




思い出話をさせてください。



入部2年目。当時1チーム体制だった社会人リーグでは出場機会がなく、秋の大学リーグでは今年こそ公式戦に出たいと意気込んでいた。
しかし初戦、スタメンだったものの自分のプレーのせいで失点し、ハーフタイムに交代。それ以降の試合ではほぼ出場機会がなくなった。

完全に戦力外になり、実力からして当然だったが、入部してから一番落ち込んだ。同期や後輩の活躍を見るのが辛かった。
当時は練習中もネガティブなことばかり考えて集中しておらず、指摘に対して泣き出して迷惑をかけることもあった。ほぼ毎回暗い気持ちで帰宅していた。


そんな中、大先輩のとってぃさんがごはんに誘い出してくださった。

とってぃさんは早稲田と東大という2つのア式女子を渡り歩いた方である。早稲田のア式女子は大学トップレベルの常勝集団で、とってぃさんは大学時代そこでサッカーをしていた。その後院生として東大に来て、プレイングコーチ的な存在としてこのチームを支えてくださっていた。

当日赴いた私は、きっと慰めてくださるのだろうなと情けない気持ちでいた。
すると、ある程度現状を話していたところで、ふいにこんなことを言われた。



「ミラノがサッカーを本気でやるのは大学の4年間だけだから、もっとギアを上げてやってみたら」



衝撃だった。
「辛い状況だけど頑張ってるね」ではなく、「いやもっと頑張れよ」と言われてしまった。

そのときは、傍目から見ても明らかに努力の足りていない自分が恥ずかしかったことを覚えている。
同時に、運動経験が無く、サッカーを本気でやったところで何が残るかわからないし、強度を上げたら怪我でもしかねないため甘い目で見られがちだったと思う(自分自身も不安があった)初心者の私に敢えてそんな言葉を投げてくれたことに、感動した。


それ以降、余計な自意識が抜け、グラウンドに行ってただただサッカーに向き合う、ということに集中できるようになっていった。



サッカーに対しての私の中のギアを上げてくださったとってぃさんに、心から感謝している。





さて。

遂に4年目になり、持っていた仕事を手放して余裕が生まれたここ2,3カ月、明確な目標や課題を設定しかねている自分がいた。こんなんでいいのかと内心焦っていたが、徐々に気付き始めた。 


私、ぜんぜんチームを引っ張れてなくないか?
ピッチ内でもピッチ外でも。


思えば私は引っ張るという形でのチームへの貢献を最初から諦めていた部分があった。

下手だから技術的な貢献はできないし、チームを盛り上げたり厳しい声をかけたりできる性格じゃない。
視野が狭くてチーム全体の仕事に目を配ることもできない。自分がお世話になってきた先輩のような存在になることは難しい。

だからせめてピッチ外での事務仕事、チーム外での仕事くらいでは貢献できるようにしよう、本気でそう思っていた。ミスで迷惑をかけることも多々あったが、当初の予想以上にチーム外の仕事にコミットすることになって、自分なりに懸命にやった。


しかし、そのように歯車の一つに甘んじる意識では、この部を回していくことはできない。
ア式女子は人数が少ない組織なので一人一人が意味のある存在になれるということを売りにしているが、それは一人一人がチームに対して負う責任が重いということでもある。


いつかfeelingsで読んだ文章に

「このア式にいる限りは成長する義務がある」

というものがあり、以前は理解できなかったが、今はその言葉が刺さる。

技術的にも精神的にも非常に未熟だった(今もだけど)私は、このチームから一番多くの恩恵を受けている者だと自分自身常々思ってきたけれど、そうして恩恵を受けておきながら、自身からはポジティブな影響を生み出そうとしないことは、チームに対して損失でしかないのだ。




そう考えると、私がやってきたことはなんだったのか。

私がチームへの貢献になると思いやっていたチーム外での仕事は、実際にチームに対しプラスを生んでいるか否かという観点のみから評価すると、恐ろしくコストパフォーマンスの悪いものだったことは明らかだった。
もちろん意味はあったしその仕事の価値を否定すべきではない。
けれどやはり、チームに対して自分が与えられた影響を考えると、虚しくなった。


いや、本当に虚しいのは、与えられた役割さえこなせばチームへの貢献として十分だと思考停止していた自分の浅はかさだ。




このことに気づくのが遅すぎたことを、今心から後悔している。
もしもっと早く私が変われていたら、


あの瞬間きっと、
あの試合ではきっと、
今このチームはきっと、


そう思うと本当にどうしようもない気持ちになる。


しかし、今からでもできることをやるほかない。




今までとは違うやり方でチームに貢献するということを強く意識し始めて、それはかける労力の多寡だけではなく、ちょっとした勇気や思いやりといった意識の有無で大きく変わるものなのだということに気づいた。

もちろん慣れないことなのでなかなか上手くいかない。
指示をしたり、声をかけたり、盛り上げる声をあげることには、責任と重圧が伴う。今の指摘気分悪くさせてないかな、この提案的外れじゃないかな、そんな不安がかすめるし、実際そうなっていることも多いと思う。
部内の仕事についても、自分がやっていない仕事について気を配ったり口を出したりすることは、想像以上に難しい。


でも、勇気を出してみたら、思っていたよりは自分にもできる気がした。


そしてチームを引っ張るためには、当然、自分のサッカーの能力、技術も向上させる必要がある。今の練習の効率と量では、求める成長速度に足りない。



今からでもできることは無数にある。それは幸福なことでもあるはずだ。





もう一度ギアを上げる。今度は自分だけのためではなく、本当の意味でチームのために。







最後にア式女子のみんなへ。気持ちは同じだと思うけど言葉にして残しておきます。




このチームをもっと大きく強くしていきましょう。







駒場の男子部新入生練を見て初心を思い出した
女子部4年 横堀ミラノ

2018年4月27日金曜日

海外へ飛び出す

大学生のうちに積極的に海外に飛び出したい。


入学当初、私が強く持っていた想いだ。高校時代は好きな科目も得意科目も英語、そして友人と共に模擬国連に取り組むなど、国際的な分野にとても興味があった。大学生になったら海外経験を積みたいと思ったのも当然だ。


大学に入学し、部活に入ると長期間海外に行くなどといったことができないらしいと聞いた私は、海外に行きたいのと同じくらい強く持っていた、大学で女子サッカー部に入りたいという想いとの間で葛藤した。







結局どうしているのか。端的に言えばどちらの想いも採用することができている。1年生の間はア式女子での活動をしつつ、インドでの国際協力活動を夏と春に、タイでのインターンシップを春に行った。

ここで少しだけタイでのインターンの内容に触れておく。サッカーをテーマにしたプログラムであったからだ。企業の研修を意識しており、毎朝ミッションを与えられ、日中はチームごとに現地の人に聞き込みをしたりリサーチをし、夕方にはそれらをまとめてプレゼンをするというものだった。ミッションは、タイリーグクラブのフロントやタイでJリーググッズを販売する方など、サッカーに関わる人から出された。帰国後はJクラブへのプレゼンも行った。

インターンの活動自体はもちろん、サッカーをビジネスという普段とは異なる視点から見られたこと、サッカーという共通項を持ちながら様々なバックグラウンドを持った学生と繋がれたことは私にとってとても大きな収穫だった。




海外に行っている間、チームを離れてしまうことに対して申し訳ない気持ちや後ろめたさを感じることは多々ある。怪我人が多い時、自分が抜けているがために10人で戦っていると知った時はとても胸が痛んだ。

それでも、気持ちよく送り出してくれるア式女子のメンバーには感謝しかない。プレーでも、仕事などの面でも、できる限りチームに貢献すること。自分にできる恩返しはそれだけだ。サッカーも海外経験も、どちらも中途半端な気持ちではなく全力で取り組んで来たつもりだ。春からは後輩にかっこいいと思ってもらえる先輩を目指す。



二兎を追って二兎を得る
2年 小倉優香