目に見えないもの
東京大学ア式蹴球部。 溢れる知性。日本一機会損失の大きい集団。 わたし。 他大生。勉強スポーツ、これといって取り柄なし。THE平凡。 こんな私が、何故ア式に属しているのか? 皆のように頭がきれるわけでもない。喋るのも苦手だ。正直入部してからずっと劣等感の塊。 でも、唯一胸を張って言える。 ア式が大好きだ。 他大学だけど、でも東大の皆に負けないぐらいこのチームが好きだ。 新人戦。皆のキラキラした目が忘れられない。 サッカーって本当に楽しいものなのだと感じた。それと同時に、突き詰めて本気になればなるほど難しく、苦しいものであることも。 自分に、相手に、本気で挑み続ける人々の姿に幾度となく心を揺さぶられた。頑張ってきた結果が出ますように……ほんとに心から願う。 結果が求められるスポーツと違って、私たちスタッフの仕事には目に見える成果はない。 ミスなくこなせて当たり前。 何でもない普段の1日を、滞りなく進められて当たり前。 頭がきれるわけでも喋りが得意なわけでもない自分に出来ること… 選手の、何でもない普段の1日を守ることだ。 大きなことではない。成果もない。 それでも勝つためには確実に必要なことだと信じている。 皆の後ろではなく、同じラインに立つ。 自分も精一杯やりきったと胸を張って、ア式の勝利に飛び上がって喜びたい!! 残り4試合。 絶対諦めない。 まだまだ出来ることがある。 泥臭くても、何が何でも、全員で絶対勝ちましょう!!! 3年スタッフ 奥田紗季