2016年11月23日水曜日

悩み事


僕の名前は小寺柊斗(こでらしゅうと)。今日は自分の名前にまつわる悩みを書こうと思う。僕は6月中旬からバイトを始めた。先輩たちは優しく、時間外労働も皆無、いわゆるホワイトバイトだ。

だがバイトにやっと慣れ始めた8月下旬あの出来事が起こった。はじめは聞き間違いだと思った。だがその後1カ月ほどよく耳を澄まして聞いてみたが間違いない。ある先輩が僕のことを小寺(おでら)君と呼んでいるではないか。しかもよりによって圧倒的なコミュ力と元気によってバイト内で多大な影響力を振るう人に毎回間違われてしまうのだから事態は深刻だ。誰よりも大きな声でおでらくんと呼び続ける。その声を前にしては他の人のこでらくんという正しい声も虫けらのように掻き消されるだけでなく、その人たちの脳裏にも段々とおでらが侵食し、僕がおでらということがバイト内で既成事実化してしまいそうな勢いである



なら早くその先輩に本当の名前を伝えればいいと思うだろう。まさにその通りである。だがそれはかなり難しいのだ。大縄跳びでなかなか中に入れない人を想像してほしい。端から見ればどのタイミングでも中には入れる。当人もそんなことは承知している。だが最初のタイミングを逸したがために以降全てが自分のタイミングでなくなる。ただ時だけが虚しく過ぎていく。まあそんな感じだ。
なら最初のタイミングで間違いを指摘すれば良かったのではと思うだろう。だがそれはできない。なぜなら8月末まで先輩は間違えることなくこでらくんと呼んでいたからだ。だがそこからAha!体験のごとくゆっくりとおでらくんとなっていったが為に間違いに確信したときにはとっくの昔に縄跳びは回り始めてしまっていたのだ。



時がたつにつれ縄跳びはゆっくりになるどころかますます速くなっていく。どんどん指摘しにくくなる。指摘しないとおでらがはびこる。おでらと呼ばれる度にその名がメリーゴーランドのように頭の中をぐるぐる回る。あれっ、俺の名前ってこでらだっけ、おでらだっけ、と迷う日はもう近い、何てことあるわけないけどそろそろなんとかするか。
よし、今日こそ勇気を出して縄跳び跳んでやろうじゃないか。



PS.今日のバイトももちろんおでらくんとして1日を終えました。まあ人生なんてそんなもんだよね明日も1日頑張ろ

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