執着分散理論


皆さん執着分散理論という理論をご存知だろうか。これはLOVE理論で唱えられている理論の一つで、読者の多いア式には知っている方も多いだろう。知らない人のために説明しておこう。本命の女性の前で緊張してしまう男性。そんな男性はその女性に対し余計に「執着」し、余裕のなさを露呈してしまっている。つまり、余裕をもてばよいのだ。余裕を持つためには、1人の女性に対し執着するのではなく、複数の女性にアプローチし心に保険をかけておけばよい。これを執着分散理論という。この執着分散理論は僕は非常に有効だと思う。世の中に女性は35億人もいる。その中の1人に対し執着する必要はないのだ。実際に複数の女性にアプローチすることで余裕をもてるのは確かである。



この理論が自分の中で余りにもはまったので、僕はこの理論を他にも応用できないかと考えた。自分が執着しているもの。それはゴールである。ゴールを取れた試合は、他にどんなひどいプレーをしていてもある程度は満足できる。反対に、ゴールを取れなかった試合は、どんなによいプレーをしていても多かれ少なかれ不満を抱えてしまう。これは完全に執着してしまっている。これは執着分散理論からすれば非常によくない。



ただゴールの場合、複数のゴールにアプローチするというのはサッカーのルール上不可能なので、一本一本のシュートへの執着をなくせば、よいのではないかと考えた。チャンスは一回しか来ないと後がない気持ちでシュートを打つのではなく、外してもいいからとりあえず打っとくみたいな感じでシュートするのである。少なくとも執着分散理論という見地に立てばこのように言える。



ただ、これに対して一回のシュートに気持ちを込めないとシュートは入らないという反論もあるかもしれない。実際に青森山田はこの意識を持つことで、決定力を身につけ選手権で優勝したらしい。ただ、僕はこのような意識は試合では足枷にしかならないと思う。確かに練習中はこのような意識でシュートを打つべきである。それが上達を支えるかもしれない。しかし、試合中にそんな精神状態でシュートを打とうとしている時点で既に余裕がないと言えるのではないか。これは決めないとと思ってシュートを打ち外したことのある人は多いのではないか。これは執着分散理論の見地に立つと完全に誤りなのである。実際に柿谷選手が一回のチャンスに全てをかけると発言をしていたことをよく覚えているが、この年セレッソは降格してしまった。



うろ覚えだが、昔インタビューでインザーギが「9本シュートを打って入らないのなら10本打て」と発言していた。これは執着分散理論に基づいた発言である。セリエA歴代有数のストライカーの長年の経験による教訓は執着分散理論から導き出せるということだ。何よりインザーギはプレイボーイで知られ、数多くの女性と浮名を流している。つまり彼は執着分散理論のエキスパートだったわけだ。



ア式のみんなもやはり東大生なので、ちらほらと同じクラスや授業が同じ女の子に恋をし、1人の女の子に執着してしまう人が見受けられる。ア式の同クラへの恋は悲惨である。東大の女の子は倍率がすごいので、たいていの場合この恋は上手くいかず、結局こじらせたまま4年間を終えるケースも数多い。これが執着分散理論から見れば愚の骨頂であることはもう納得してもらえると思うが、これはサッカー的にもよくない。1人の女の子に執着してしまうその性格のために、一本のシュート、一回のチャンスに執着し緊張してしまって、結果上手くいかないのだ。実際に同クラの恋を引きずる人が本当にゴールを取れない例を僕はよく知っている。



本当にゴールを取りたいのなら、試合中に一回のシュート、一回のチャンスに執着してはいけない。シュートはとりあえず打っとくみたいな感覚で打つべし。これが執着分散理論から導き出せるゴールの定理である。







とまあめちゃくちゃな結論になってしまいました。これが正しいかはさておき、FWの皆様、今年はゴールを量産し良い年にしましょう。











今年は公私ともに得点王

2 FW 井小路菖


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