一勝




自分はおそらく多少計算的な人間である。小学校の頃からJリーグや海外サッカーを見てきたわけだが、残り時間何分だから何点取るには平均何分で一点だとかよく考えていたし、順位表を眺めて勝ち点や得失点差を計算するのが好きだった。




ア式のリーグ戦においてもそのようなことが気になってしまう。2部から1部に復帰するためには去年と一昨年のデータから考えると、勝ち点いくつが必要でそのためには何勝しなければならないとかいう感じである。




そのような話を持ち出そうとした時、僕は三年生の先輩のお咎めを受けた。残り何試合で何勝するとか考えるほど勝つことは甘くないと。確かにその通りである。




天皇杯。プロチームからアマチュアチーム、大学等、様々なクラブが日本一を競う大会である。J1のチーム対大学のチーム。結果は3-0。結果だけ見れば順当だなと思えるだろう。しかし得点時間は8086902分。これは適当な創作だが、天皇杯ではこんな試合がよくある。圧倒的に格上なチームが厳しい試合をしながらも、最後に実力差を見せつけて勝利する。




実力差が大きくてもこのような試合がよくあるのだ。つまり、東京都2部リーグの同じカテゴリに所属するチームで簡単に勝てる試合なんかある訳がない。




これは試合中でも同じことである。後半35分まで完全に試合を支配していたとしても、残りの10分上手くいくかなんて分からない。上手くいかないことの方が多いかもしれないほどだ。サッカーの試合で大逆転劇というものが色々なところで起こっているが、3-0だろうが4-0だろうが安全なスコアというものは存在しないと考えた方がいい。




リーグ戦第5vs日大商学部

自分は初出場。チームは今季初勝利を遂げた。

前半終わって2-0。内容もかなり支配していた。今日は勝てると思った人も多々いただろう。しかし実際は追加点を取れず、逆に後半41分に失点。そしてその後も押し込まれる展開が続いた。

やはり簡単に勝てた試合とは言えなかった。




次の試合に繋がるとかそのようなものは結果としてついてくるもので、考えるものではないと思う。今後のことを考えて勝てるほどサッカーはあまくない。




目の前の試合で勝ちを目指すのみ。




2 島田



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