2017年10月5日木曜日

スポーツ歴0年、サッカー始めました

 今回初めてfeelingsに文章を書くことになった。初めてなのでとりあえず、大学に入るまでの自分とサッカーの関わりについて書いてみよう。


 と言っても、小学校から高校まで、私にはサッカーボールに触った記憶がない。私はサッカー初心者で「ア式女子」に飛び込んできた。そればかりか実は中学高校では演劇部に入っていて、体育の授業以外でスポーツをすることはなかった。


 小さい頃、茨城県に住んでいた。通っていた幼稚園に何度か、鹿島アントラーズの選手が来てくれたことがあった。そうして「シュートはつま先じゃなくて足の甲で蹴る」と教えてもらったことや園庭で無我夢中でボールを追いかけたことは今でも鮮やかに覚えている。


 小学校に上がってからも何度か、カシマスタジアムに家族で足を運んだ。しかし、いつの間にか、どういう訳か、私は「サッカーは男子のスポーツ」だと思うようになっていた。私が中学2年生の時になでしこジャパンがワールドカップで優勝するまで、学校に男子サッカー部があって女子サッカー部がないことを気にも留めなかった。女子サッカー選手の存在を認識したところで自らサッカーをしようとは思わなかったけれど、一度、サッカーをしている夢を見たことがあった。青い空の下、緑色の芝の上を駆け、ゴール前の味方に向かってボールを蹴るというその夢は、私の心を妙に震わせた。ある日、学校から帰るバスの中で男子が「なでしこは女捨ててる」とか話しているのが聞こえた時、かちんと来たのは心の奥底にサッカーをしたいという願望があったからなのかもしれない。


 その後、高校の体育で一度だけ、種目選択にサッカーが含まれていたことがあったが、私は運動部の強そうな人たちに恐れをなして別の種目を選んでしまった。サッカーを観るのは好きで受験勉強の合間にはクラブワールドカップをテレビで観ていたけれども、運動が不得意な自分がサッカーをすることはありえないことなのだと思っていた。


 しかし、そんな私に駒場でア式女子の先輩方が声を掛けてくださった時、自分がサッカーをするというそれまでありえないと思っていたアイディアが急に現実的なものに思えた。演劇への情熱が消えた訳ではなかったが、ずっと文化部でやってきた人間がサッカー部に飛び込むなんて斬新でおもしろいじゃないか、という考えに取り憑かれ、さらにア式女子は人数が少なく温かそうな感じがしたこともあり、気づけば自分の中でア式に入らないという選択肢はなくなっていた。


 ずっとサッカーをやってきて大学でも本気で続けたいという固い決意を持った人と比べれば、私の入部動機は曖昧で、いい加減なものである。それでもこれから、もっとサッカーが上手くなりたいし、部の役に立ちたいと思う。そうして東大ア式女子が強くなり、女子サッカーが盛り上がっていくことを願う。


 女子サッカーがもっとメジャーになるであろう未来を思った時、ある寂しさが私の胸をよぎる。私みたいな運動初心者はいずれ入って来なくなるのだろう。もしア式女子の部員数がもっと多かったなら、私は入部していなかったと思うから。成長途中のこの時期、このタイミングで、この部活に出逢えたことに感謝したい。




夢に出てくるほど、サッカーに恋をしていた。のかもしれない。

女子部1年 浅野晴香

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