ツラクテモ

お久しぶりです。あれから、3年も経つのですね。時の流れは早いものです。
とうとう、逃げ続けてきたフィーリングスを書かなければならない時が訪れました。


正直、めっちゃ嫌だ。まじめなこと書くのも恥ずかしいし、かといって面白いネタもない。だから、みんなのフィーリングス読んで、うわーおもしれ―なとか、文才あるなとか感心することの方が多い。で、ここまで逃げ続けてきたが、卒業文集という最後の関門が目の前に現れてしまった。初めは、みんな引退してから書くとか言ってるけど、どうせ書かないだろ笑、ぐらいの気持ちだった。案の定、初めはまじめな3人しか提出しなかった。ほっとした。のも束の間、さすがに集まり悪すぎて、グループ単位で締め切りが打ち出された。うわ、やべー。でも、最初にしょーぶいるし、こいつが締め切り守んなかったら逃げられるだろう、と余裕こいていた。そしたら、出した。え、出す感じか。そのあとはみんな立派なことを書いていた。さすがに腹をくくった。でも、思い返せば、ア式にはお世話になったし、恩返しの1つもしていない。このなめた態度を改めてまじめに書くことにした。



改めて、時の流れは早いものだ。今思い返すと、入部したのが昨日のことのようにはっきりと思い出される。でも、部活やっているときは、本当に時間の流れはゆっくりだった。当時、何回、早く引退できねえかな、とかマジで練習行きたくねえな、って思ったことか。いくら思っても、早まることはないと分かっているのに。



2015年(1年) 都2部 位 勝ち点31
2016年(2年) 都110 位 勝ち点8
2017年(3年) 都2  6 位 勝ち点22
2018年(4年) 都2部    勝ち点42



本当に、信じられない。あれだけのタレントを要しながらも、リーグ戦という舞台ではなかなか結果を残すことが難しかった先輩方の背中を間近で見ている分余計に信じられない。
大学に入ってまで、本気で競技サッカーを続ける以上、結果を残してこそ評価されるというのは当たり前だ。もちろん、結果を残さなければ評価されないのは至極まっとうなことである。

あれだけ才能集まった代が2部で3位にとどまり、
あれだけサッカーに真摯に向き合っていた代が1部で勝ち点8しか取れず、
あれだけ才能と個性を結集して団結力あった代が2部で昇格を成し遂げることが出来ずに、

引退していった姿を見ると、正直このまま続ければ、人数も、タレントもそろっていない俺らの代は2部で中途半端な成績を残して、特に印象に残らなかった代になるのかなって思ったりもしていた。結果でこそ評価される競技サッカーにおいて、始まる前から自分の4年間に努力賞を与えようとしている自分がいた。戦う前からあきらめている奴がいるのは論外だが、そういうことじゃない。現実としっかり向き合い、最後の1年をイメージした時に、自信もって昇格できると心の底から言える同期は少なかったはずだ。
 

2018年(4年) 都2部    勝ち点42


しかし、いざ蓋を開けてみたら、この結果。開幕前の大方の予想を裏切る結果だ。もちろん、たまたま、こんなに勝てたわけではない。今年に関しては、必然的な勝利だったといえる。今まで、自分が経験したどのチームよりも成長したし、この4年間を振り返っても練習体系やチームの体制もうまく作用したこともあり、成長速度は異次元だった。あんなに下手だった後輩も、頼りなかった同期も、みんな成長した。そして、自信がついた。ほんとに謎の自信があった。先制された試合でなかなか盛り返すことが難しかった東大が、今年は先制されても不思議と負ける気はしなかった。前期は、帝京と首都、後期は、武蔵、玉川、首都、成城と計6試合先制されているが、その中で負けたのは1試合しかない。それが、今年のチームを物語っている。
その中で、迷惑をかけることも多かったが、俺も多少うまくなって、たくさんの試合に出場して、都2部の優勝に多少なりとも貢献できたのは、素直にめちゃくちゃうれしい。長くにわたって、下手なりに続けてきた最後のサッカー人生で、ここまで素敵なプレゼントを与えてくれたサッカーの神様にはなんとお礼を言っていいか分からない。プロサッカー選手として活躍することを目標にしていたわけじゃないから、サッカーから離れようとしている自分がたくさんいた。その中で、こうして学生サッカーを最後まで続けることが出来たのは、やはり、サッカーを通して出会った先輩、後輩、同期、そして自分が関わらせていただいた全ての方々のおかげでしかない。本当に感謝しています。





 一年目は本当に何もわかっていなかった。サッカーの厳しさ、勝負へのこだわり、練習に取り組む姿勢、敗北の悔しさ、勝利する喜び、サッカーとは何か。どういったものなのか。全部、リーグ戦を本気で戦う先輩の背中が教えてくれた。

めちゃくちゃうまいのに派手なプレーは少なく、誰よりもチームのことを考え、献身的なプレーに終始するかっこいい選手の背中を、

ここで点が欲しいって時にスーパーゴールを決められるア式のエースの気迫を

ボディコンタクトをものともしない、強靭なフィジカルを持つ主将を

母校を共にする、憧れの先輩のスーパーディフェンスを

目の当たりにして、確実に自分の中で動かされるものがあった。そんな憧れの先輩たちと最後の一試合だけだが、出場して、点を取れたのは、一生の宝物になった。と、同時に東経を倒したい、そして悔しいと本気で感じた。そんな一年だった。


舞台を一部に移し、臨んだ二年目。うまくいかないことの方が多かった。やめることも何度も考えたし、本気で練習行きたくないって何回も思った。多分最悪の年。その中でも、いろいろ経験した分得るものも多かったと思っている。

前期、全然試合に出れない

家の近くで、練習試合してんのに、それには呼ばれず、夜の7時から始まる謎の大人たちと練習して、挙句の果てに途中で帰らされるし、
あと必要以上にその話をみんなにしたがる大人がいるし、
練習しているはずの時間に、タッチラインに並んでトップの練習を見てる時間もなげーし、
帰って、飯食ったら日付変わってるし、
退部者続出するし、
謎の大人たちめっちゃうまいからすげー委縮している自分がいるし、
一橋昇格してるし、
まじでウザかった。本当にサッカーが嫌だった。

この年の収穫といえば、1部のレベルを肌で感じられたことぐらいだ。
この年の最終節、自分のこの一年の姿勢を大きく悔いる出来事が起こった。今でもはっきり覚えている。
右サイドからクロスが上がった。絶妙なボールで、目の前の相手の頭を超えた。左ゴールエリア角あたりで胸トラップして、サイドネットにシュートをぶち込む。イメージはできていた。ここで、決めれば・・。そう強く思って足を強く振りぬいた。盛大にふかした。目の前が真っ白になった。仲間のため息、乾いた「ノッサマキナ」、俄然やる気を出す相手の応援、全部が「どれだけはずせば気が済むんだよ」といわれているようで心に重くのしかかった。その中で、後ろにいる同期のやさしい言葉が全身に染みた。そして、前半で交代させられた。
自分を信頼してくれた仲間を裏切ったことが何よりもつらかった。
でも、思い返せば、これがそのシーズンを物語っている。ずっと何かにおびえながらサッカーしていた。怒られないように、交代させられないように、悪目立ちしないように、そんなんで1部相手にゴールを決められるわけがない。帝京相手にリベンジを誓った。


そして、降格。再び、舞台は二部。お世話になった先輩が多く、うまい選手も多い。本当に、このチームで昇格を手にしたいと思った。しかし、何かかみ合わなかった。怪我にも苦しんだし、不完全燃焼だった。
プレシーズン、仕上がりは上々。
でも、これから開幕というときに肉離れをやった。
つかみかけたチャンスを手放すことほどつらいもんはない。
前期は自分もチームもほぼ機能不全。
勝てていないチームに出られてない悔しさ、同期の成長による焦り、メンタルは比較的不安定だった。
前期の成績のために1敗でもすれば昇格は危うい。そんな中、始まる後期。開幕5戦で負けなし。滑り出しは上々。
しかし、上智に負けた。学習に負けた。日生に負けた。成城に負けた。終わった。
こんなもんじゃない感がすごかった。このメンツでもっと上を目指したかった。

いつも、きもい格好で後ろから汚い声を張り上げてくれるキーパー、

タッチライン沿いで一緒によく紅白戦を眺めた口の悪い長身ボランチ、

切り替えに魂を注ぐ、境遇を共にすることが多かったリトルサイドハーフ、

圧倒的存在感を放つ副将、

やさしい主将、

一緒にサッカー出来ることが幸せだった、憧れの絶対的ストライカー

全員に感謝している。1個上に1個上がいてくれてよかった。お世話になりました。

そして、今年。
結構楽しかった。1部でもう一回やりたかったし、東経倒したかった。やり残したことは多いけど、今年が最後でよかったのかなとも思える。

まじで、最初はどうなるかと思った。電通にも、日生にも負けた。最初は去年の公式戦連続敗戦記録を断ち切れなかった。

でも、同期もめちゃくちゃ試合で活躍したし、
一橋には二連勝したし、
五月の試合全部勝ったし、
帝京にもゴールを決めて、リベンジできたし、
おまけに優勝。
割と充実した一年だった。現役で入れてよかった。
一癖も二癖もあるやつ多くて、最初めっちゃ疲れたけど、結局良い代にまとまったんじゃないかな。

いろいろあって、選手は少なくてスタッフが多いレアな代だけど、
選手、スタッフ問わず各々が自立してこのクラブに貢献している姿を見て、改めてこのメンツで最後までできたのは本当に良かったって思う。みんなには感謝しかない。
ありがとうございました。


最後に後輩。
本当にうまい奴が多い。キーパーとか、インサイドハーフとか、アンカーのやつとかべらぼうにうまいし、そのほかにもいろんな後輩に今期はメッチャ助けられた。でも、全員が最初っからうまかったわけではないと思う。
うまくなるって、すごい大事なことだし、うまくなるってすごい難しいんだなって思った。自分も同期の中でうまくなるのがうまい方だとは思わない。でも、それなりにいろんな人を見てきていくつか思ったことがある。
うまくなるということに近道はない。
正直、コツをつかめば、とか思うかもしれないが、コツをつかむのにもトライアンドエラーの繰り返しだ。頭で理解することとそれが出来るようになることは違う。試行錯誤の繰り返しの中で、ようやく他人が言っていることを体で理解できるようになる。だから、練習に対して受け身の姿勢でいるのは論外。怒られないようにとかビビッてやるのは、一番時間の無駄。これは俺も経験しているから、自信持って言える。どんだけ、練習でボール失ってもいいからリョウとかが言っていることを実践しようとしたらいい。その先に見える景色はいつもと違うはず。

ア式にいると、「なんであいつが試合に出てるんだよ」とか、「あいつより絶対俺の方がうまいだろ」とかいう声はちらほら聞こえてくる。別に文句を言うことが問題だと思わないし、むしろ俺は自分の能力にそこまで自信ないから、文句言えるやつはすごいと思う。それはそれでいい。ただ、もっと具体的に言った方がお互いにとって効き目があると思う。実際、俺も「なんでお前が試合出てんだよ」って言われるよりも、「右後ろから敵が来ているときのターン苦手だよね」、とか「ゴール前で慌てるよね」とか、言われる方がよっぽど悔しいし、改善しようと思う。言う方もそれなりの覚悟を必要とするから、文句を言うなら絶対具体的な方がいい。こういった具体的な文句であれば、全然ウェルカムだし、なんならこれを言いあえる環境の方が課題を認知しやすい。そして、成長しやすいと思う。

こんなもんだ。歴代の先輩方みたいに深く考えているわけじゃないから新たな発見って感じじゃないけど、体で理解したといえるのはこれぐらいのことである。

えらそうに言ったけど、要はうまくなって、勝ちまくってほしい。そして、ア式のブランドを高めてほしい。

幸い、あと一年ア式のそばで後輩の活躍を見守ることが出来るので、応援してます。

長くて、読みづらい文章だけど、俺の限界がこんなもんなんでここら辺で許して下さい。

4年間本当にお世話になりました。

そこまでつらくもなく、楽しいア式人生でした
4年 無職 寺山 怜志

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