101年目の挑戦

この時期のfeelingsということで、昨季の振り返りと今季に向けて少しだけ書きます。


 昨季、チームは2部優勝・1部昇格というこの上ない成績を残すことができた。そこに至るまでの過程をチームメイトと共有できたことは本当に楽しかったし充実したものだった。新チームが始動したときはなにもかも上手くいかなかった。開幕直前まで結果も内容も伴わず、暗闇の中をさまよっている感じだった。そんな中迎えた開幕戦、結果は敗戦だったがわずかな手応えを確実に掴んだ。続く第2節一橋戦は序盤にあげた先制点を最後まで守りきり、喉から手が出るほど欲しかったこのチームでの公式戦初勝利を掴んだ。長かった。その後は後期も含めて試合を重ねるごとに勝負強く負けないチームになっていった。試合の内容もだんだん自分たちの思い描く通りの形に近づけられたことを実感できた。サッカー人生で初めて優勝を経験できた。最高でした。ありがとうございます。


 個人としてはシーズン通して試合に絡むことはできたけど、到底満足のいくものではなかった。前期こそたくさん試合に出させてもらったが、後期はあまり出場機会を掴めなかった。シンプルにまだまだサッカー選手として何もかも足りていない。メンタルも技術もフィジカルも判断も。幸いあと一年残っている。もっともっと上手くなります。引退する時には、自分のサッカー人生を振り返って、これだけ上手くなったからいいやと胸張って言えるレベルに達したいです。


 気づけば最高学年になった。あっという間だったな。茶色い髪の毛でのこのこと体験練習にやってきたのがつい昨日のことのようだ。ここからの一年間は僕たちにとっては勝負の一年になる。先輩たちから1部昇格というこの上ないチャンスをいただいた。それをものできるか、無駄にするかは、紛れもなく本当にこの僕たち次第だ。


 振り返れば、僕たちの代は入部当初は30人くらいいた。笑顔がまぶしい藤岡、父親とよく殴り合いの喧嘩する嶋田駿、お笑い担当神野、最後の挨拶のときに口の周りにめっちゃケチャップつけてた博文、喋れないイケメン相馬、やたら「ちょま」連呼してくる服部智、小寺(おでら)、新人戦でブレイク根本、いろいろすごくて器用なたっちゃん、他にもたくさんいた。スピード、高さ、フィジカル、テクニックといろんな特長をもった選手がそろっていた。そんな彼らも今ではもういなくなってしまった。それぞれ様々な事情があったし僕もよく理解しているから一概には言えないが、それでも一年目のシーズンではトップチームが都1部で惨敗し、実質的な戦力外制度があり、やり場のない不満・不信感が部全体の雰囲気を悪くしていたことは事実だった。自分がいる場所はそれほどにも魅力がない場所なのかと疑ったこともあった。彼らが今も残っていたらなんて想像してみるとワクワクする。みんなそうだと思う。気づけば13人になった。今このチームに残っている僕ら13人にはここに残る責任がある。言い訳がしたいのでは決してない。僕は彼らに見ていてほしい。ア式がこんなにも魅力的なチームだと言うことを。質も層も落ちたかもしれないけれど、彼らが残っていないと戦えなかった代とだけは絶対に言われたくない。彼らが嫉妬してくれるような、やめたことをちょっぴり後悔してくれるような部活だったと思わせたい。そのためにはここからの一年間、結果で示したい。どこまでやれるかは分からない。きっと惨敗した2年前も、開幕するまでは希望的推測に満ち溢れていただろう。槇さんも言ってたけど、そのトラウマがあるからこそ、不安なのは間違いない。その不安を少しでも解消するために今から死力を尽くそう。昨季も新チームスタートしたときは相当苦しんだ。昨季の成功体験が僕たち自信を与えてくれた。その成功体験をもう一段高いレベルの成功体験に自分たちで変えていきたい。

 先日、関東参入戦を見にいった。試合終了後両チームの選手たちはピッチに倒れこみ、目には大量の涙を浮かべていた。一人一人の選手にいろんなストーリーがあるんだろうなと思うと、どの涙も美しく見えた。同時にこの舞台で戦える選手たちをとても羨ましく思った。あの涙を俺も流したい。それも笑顔で。今季みんなであの舞台に行きましょう。




中沖さんはとても偉大でした、本当にありがとうございます。
つっかかり甲斐のある井小路さんがいなくなって寂しいです。

3年 細井 隼

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