感動の瞬間


2019/10/19()
vs慶應義塾大学@慶應義塾大学下田グラウンド

スカウティングミーティングを終えた僕は、急いで慶應戦の会場へと向かった。前半終了間際に現地に到着し、1-0で東大が勝っている。そのまま前半は終わった。

そして後半。戦い方を変えてきた相手に対し東大は苦しむ場面が増え始める。それでも上野の素晴らしいクロスから神辺須、箕輪がゴールを決める。再三のピンチは新屋の好セーブで防ぎ、試合終了。東大3-2慶應。この試合を最後に引退する二人の大活躍による勝利。感慨深かった。



2019/10/20()
vs國學院大学@東京大学農学部グラウンド

泣いても笑っても現役最後の試合。相手にとっては参入戦がかかった大一番。また國學院は前期ボコボコにされた相手だ。苦戦は必至だろう。

ところが、前期とは打って変わり、また最低の内容だった前節の大東戦から生まれ変わったかのように、國學院を圧倒する東大。素晴らしい内容で試合を進める中、後半30分に隼のゴール。その後ギアを上げて攻撃を仕掛けてくる國學院に対し、大和が、槇が、城後が、体を張ってゴールを守り続ける。そして、待ちに待ったタイムアップの笛。東大1-0國學院。会心の勝利だった。



テクニカルスタッフとして、またコールリーダーとして、ア式の多くの試合を観てきた。勝った試合よりも負けた試合の方が多かったし、目も当てられない試合や選手が気の毒になるような試合もあった。だが、苦しい中でも闘っていた選手たちには頭が下がる思いでいっぱいである。それ以上に、このチームの一員でいられて良かったと思える瞬間がたくさんあった。上記の二試合は、まさにそう思える試合だった。


僕は選手がスタッフに対して思っている以上に、選手の皆さんに感謝している。僕がテクニカルスタッフとしてスカウティングや分析を行ったり、コールリーダーとして応援したりしていて良かったと思わせてくれるのは、間違いなくピッチ上で選手の闘う姿があるからだと思う。前年まで育成チームにいた佐俣さんや吉本が開幕戦で先発を飾った時や、自分のスカウティング試合でシーズン初勝利を挙げた一橋戦、優勝を決めた帝京戦、東農戦の城後のゴールやサタデーの久野のゴール、大池のヘディングや上野のゼロ角度ゴールなど、胸が熱くなった瞬間は数え切れないほどあった。本当にありがとうございました。


そしてスタッフの皆さんにも心から感謝したい。頼りない僕を育ててくれた先輩方、チームのために努力し続けている後輩のみんな。同期にスタッフがいない中、本来は僕がもっとしっかりしていなければならなかった。その点は本当に申し訳なかった。それでもチームがしっかりと回っていたのは、間違いなく先輩や後輩のおかげである。そして何より、テクニカルチームは僕にとってかけがえのない存在だった。中間さんや小椿さんは本当に尊敬できるテク長で大変お世話になったし、至らないテク長の僕についてきてくれた後輩には感謝してもしきれない。今後のテクニカルチームのさらなる発展を心から願っている。



日頃から共に闘う仲間が試合で活躍する姿を応援する喜びは、埼スタのゴール裏で浦和レッズを応援する時とは全く違う。僕はもう現役部員の一員ではないが、現役時代を共に過ごした仲間を応援する気持ちは変わらない。そして慶應戦や國學院戦で得られたような感動をまた感じたい。だから、僕はこれからもア式のサポーターでいようと思うし、来シーズンなるべく全試合観にいこうと思っている。1部に昇格できるよう、頑張ってください。心から応援しています。4年間ありがとうございました。



箭川さん、佐俣さん、佐野さん、毎回滞納してしまい大変申し訳ありませんでした。

テクニカルスタッフ兼コールリーダー
井上雄太

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