一人前のキーパーになる。
1日目:中学以来のFWめっちゃ楽しみだわ。
もう入部結構固まってる感じ?(コーチ)
はい!(僕)
2日目:あれ、今日シュート外しまくったな。俺通用するんかな?みんなうまいし、プレッシャーもえぐいな。
3日目:一年内でグループもある程度できてるし、これはついていけないかもしれん。
4日目:あと1時間半の辛抱だ。練習が終わったら速攻先輩に連絡を入れよう。
とまあこんな感じで入部前にやる気満々だったのに、その気持ちは一瞬でしぼんだ。どうしてこんなことになったのか。それはやっぱり周りのレベルが高かったから。努力して少しでも上手くなろうという気概で入部したが、育成チームとはいえ上手い選手が沢山いた。そのため自分には無理だと感じた。加えて、入部する前はア式のレベルがこんなに高いなんて予想していなかった。だから練習のスピード感や指摘の強さに面食らった。簡単に言えば、ちょっと舐めてたのかもしれない。そして誰の気にも止められぬよう、ひっそりと退部した。
それから悩みに悩み再入部を決めた(二回目に行った時は周りからどう見られるだろうと気になって、本当に苦しかった)が、まずは再入部に至るまで手助けしてくれた方々に感謝したい。
応援してくれている高校同期、チャレンジしてみろよと背中を押してくださったサークルの先輩方、feelingsで再入部する勇気を与えてくださったア式4年キーパーの先輩(先輩のfeelingsがなかったら再入部はしていませんでした。)、退部する時は優しい言葉をかけてくださり、再入部の時は快く対応してくれたア式2年の先輩、本当にありがとうございました。
退部した後はもう一回ア式でサッカーをやろうなんて考えもしなかった。サークルで暇な時にやればいいと思っていた。しかし、退部して一週間後にはア式のことを自然と意識するようになった。理由こそ月並みだが、このままやってても後悔すると思った。自分が持っているエネルギーを消費し切れてない感じがして嫌だった。もう一度全力でサッカーをしてみたいと思った。
入部してからも色んな事があり、入部してからまだ一ヶ月かという感じ。ここまで紆余曲折あったけれど、自分の選択は正しかったと思うし、じっくりと悩んで良かったと思う。もちろん、再入部なんてしないで初めからキーパーとして入れば、今もっと成長していたかもしれない。けど、自分の気持ちに正直になって決断した結果なので全く後悔していない。
再入部した理由をより具体的に言えば、少しでも上手くなりたかったから。チームに貢献したいというより、単に少しでも多くのシュートを止めたかった。二回目はなぜフィールドではなくキーパーとして入ったかといえば、キーパーとしてなら強みも少しあると分かっていたからだ。しかし、課題が山ほどあるということも分かっていた。案の定、毎週コーチ、先輩から指摘を大量に受けて、練習中に理解して、実践し、練習後電車で、やった事をスマホにメモる日々。なかなか身に付かず、なんでまた同じこと言われてんのと叫びたくなる。正直本当にキツイ。でも、自分で再入部してまでサッカーをやると覚悟を決めたのだから、これぐらいは乗り越えなくちゃいけない。初めこそ新しい指摘が多過ぎて、ちょっと待ってくれよ、と心の中ではアドバイスをしてくれる人に対して反発する時もあったが、最近は自分を指導してくれる人がいることに本当に感謝している。弱点を一つ一つ潰していきたいと思っている。
今書いたことは個人的な課題について。
しかし、チームの一員としては自分はまだ来て一ヶ月なんですとか、言っていられない。
サタデー、国公立ではチームメイトの怪我の影響もあって出番が回ってきた。しかし、試合終盤に有り得ないクリアミスをするなどしてチームの足を引きずってしまっている。今までに喫した失点の八割方は自分が成長すれば防げるもの。試合に出る以上、自分のプレーに責任を持たないといけないことは分かっているけれども、自分が未熟でチームに迷惑をかけてしまう。これまた本当にキツイ。
皆、チームの勝利を第一に、精一杯力を尽くしている。チームの戦術について議論している。しかし僕は自分の技術に関することで精一杯。だからチーム全体を見渡して指示を出し、ディフェンス陣を統率するなど到底出来ない。早く自分のスキルを上げて、信頼される一人前のキーパーになりたい。
一年 兒玉寛俊
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