ライラック

金子日和(4年/トレーナー/四ツ葉学園中等教育学校)


1年の10月から続けてきたア式をついに引退して早4ヶ月、できるだけ書きたくなかった卒部feelingsを頑張って書こうかなと思う。
いつかア式の記憶が薄れた時に、思い出すための自分用のメモを書こうかなくらいの気持ちで書こうと思います。




2021年4月、コロナ禍に上京してきた。
全く知らない土地で誰とも会わず、バイトもあまり出来ず、下手したら1日の中で1度も会話をすることのない1人暮らしに鬱になりかけていた時、急に、部活に入ろうと思った。
小中高と部活に専念していた私には部活以外の時間の潰し方や、部活以外に楽しいことがあまり思いつかなかった。怪我が怖いし、他大のプレイヤーを募集している部活はなかったから、選手として所属することは諦めた。

家の近くで、真面目にやっている部活、できればサッカーが良くて、他大を受け入れてくれるところ。東大ア式蹴球部が最適だった。
2021年9月、3つ上の代のリーグ戦見学に行った時、たしか学習院戦だった気がする。応援団がずっと大声で叫んでいて、最近は見ないけど応援ボードみたいなのもあってすごく楽しそうに見えた。(「デカイ!内田!」って書いてあるボードがあって、内田さんを探したら本当にデカくてびっくりしたのを覚えてる)
拮抗した試合の中で、きっぺいさんがゴールを決めてみんながすごく喜んでいたことを今でも鮮明に思い出す。
やっぱりスポーツって部活っていいなとか思ったりして、入部もしてないのに集合写真に混ぜてもらい、楽しそうだな、入部しようと思った。


入部のきっかけを聞かれる度、「将来トレーナーになりたいから」とか言っていたけど、本当は「誰かと、楽しくて心が揺さぶられることがしたいから」が大きな理由だったと今では思う。


結局卒部するまで、トレーナーという言葉を使えるほどの何かをした記憶はないし、実習の忙しさを理由に何もせず周りの人を困らせてしまった気もする。
ただ、東大のサッカー部に所属してるという事実が、私を色んなところへ連れ出して、色んな経験をさせてくれた。
例えば、日本代表のチームドクターをしている教授に声をかけていただいてJFAのお手伝いをさせていただいたり、代表のトレーナーの方、フィジコの方とも繋げていただいて泊まり込みでお手伝いをしたり、研修会、勉強会にも参加させていただいた。
本当にもったいないくらい貴重な経験だった。
入部してから1.2年はトレーナーとしてチームを支えたいと思っていたが、部活外での活動が充実し、いつしか自分の部活でのゴールが、卒部までやりきることになっていた。自分がア式で何をしたいのか、トレーナーとして活躍することよりも、誰かの、特に女子マネの支えになりたいなと思った。少しでも誰かが部活をする上でのモチベ?動機?シフト被ってて嬉しいな、とか思ってもらえてたら幸せです。


3年4月末から6月に入るまで、部活を休部した。マネージャーあるあるの、自分がチームに貢献できているかわからない、存在意義がわからなくなり、退部するか決めるために休部を選んだ。
この1ヶ月間、めちゃくちゃ悩んだ。めちゃくちゃ悩んだ結果、復帰した。理由は、考えても大した存在意義が出てこなかったから。私は、かなり単純で頭を使うのが苦手なので、途中で考えることが馬鹿馬鹿しくなって、吹っ切れて、復帰してからなんとなく楽になった気がして、休部する前より選手と楽に話せるようになった気がした。

そしたら、やるべき仕事をやって、自分が楽しめたらそれで良いと思えるようになったし、部活が楽しくなった。

マネージャーの存在意義、練習をスムーズに進められるようグリッドやビブスを用意し、ボトルを適宜用意して、選手がストレスなく、効率よく練習を行えるようにすること。ログをとってその日の反省点がわかるようにすること。あわよくば、それらがチームの勝利につながること。これで十分な仕事。だから、わこさんもfeelingsに書いていたけど、あまり難しく考えすぎず適当なスタンスで部活に向き合うのも良いと思う。


他にも色んなことがあったが、ここまで続けてこられたのは、間違いなく同期女子マネや先輩・後輩女子マネのおかげ。特に同期女子マネにはいくら感謝しても足りないくらい感謝しています。みんな本当に大好き。練習後の部室、沈みに沈んだ合宿後の秋葉原のサイゼリア、納会後のロイヤルホスト、美味しいおしゃれなご飯屋さん、どこに行っても部活に関してずっと同じような話を4年間繰り返してきたけど、ほんっっっっっとうに全部楽しくて大好きな時間だった。最後の1週間だけ異様にやる気が出ていたり、寂しさを演出してるのもかわいくて面白かった。
feelingsにこんなこと書いて良いかわからないけど、「同じ熱量」のみんなと、ここまでやってこれて本当に良かったです。
みんなと同期になれて本当に嬉しく思います。これからもよろしくね!
後輩マネージャーもいつも癒しになってくれてありがとう。みんなとグラウンド業務をしたり、一緒にベンチに入ったりすることが、本当に楽しかったです。合宿もまたやりたいくらいです。
米さん、新家、大智、ももか、トレーナーメンバーとして関わってくれてありがとうございました。またどこかで集まれたら嬉しいです。
あと、私にテーピングを任せてくれた人、練習させてくれた人本当にありがとう。私のモチベになったし、最終節で一緒に写真撮ってくれたの本当に嬉しかった。この先、一生怪我しないで済むように祈ってます。


振り返ってみるとア式での約3年間は本当に色々なことがあって、楽しいだけじゃなく、悩んだり、ネガティブな感情になったり、たくさん刺激を受ける日々だった。ア式には本当に心を揺さぶられた。
特に公式戦のベンチ、自分たちの代になってから入るベンチは選手を間近で応援できてチームの一員であることを改めて感じた。ドキドキした。毎試合が楽しみだった。勝利した試合、選手が嬉しそうにベンチに戻ってきて、スタッフもみんな嬉しそうで、ハイタッチして喜んで、応援席まで行って、みんなが笑顔でただ一つを歌う瞬間が何よりも好きだった。あの瞬間のために部活を続けてたんだなと今思った。
そういう瞬間があるから、ア式には入部してよかった。最後までいれて良かった。



最後になりますが、ア式で関わってくれた全ての人にとても感謝しています。普通なら交わらなかったみんなに出会えて本当に良かったです。出来るだけ怪我をせず、みんなが楽しくサッカーが出来る事を祈ってます。
これからも応援しています。
ありがとうございました!

コメント