ねもゴラッソ
根本春(1年/MF/柏陽高校) 「ねもゴラッソ」 この言葉を聞いたことがあるだろうか。これが何なのかというと、「根本春のゴラッソ」、すなわち、「根本春が決めたスーパーゴール」のことである。では、振り返ろう。 ア式人生初のねもゴラッソは一橋戦。この試合は審判講習の都合もあり、1年生だけで臨む試合だった。前半早々にまさかの2失点。試合前から気合が入っていたチームは出鼻を挫かれた。しかし、そこから怒涛の3得点。1点リードで試合を折り返す。自分はというとインサイドハーフで出場していたものの、何もできなかった。守備に追われる時間が多かったが、相手センターバックに翻弄されてなかなかボールを奪えなかった。ちなみに、マッチアップした相手のセンターバックは高校の同期だった。ここで少し感動。同期の前でいいところを見せたい気持ちもあり、後半は人数の関係でフォワードで出場することになっていたやじさんに懇願して、根本がフォワードで出場できることになった。 「点取ってきます」 やじさんと皓大さんにはそう言った。大口を叩くことで自分を奮い立たせた。迎えた後半、相手のパスミスをカットすると、キックフェイントで3人を滑らせゴール。気持ちいいほどにキックフェイントが炸裂した。ほぼエジルだったように思われる。いつも厳しいやじさんが「素晴らしい」と言ってわざわざハイタッチしに来てくれたのは本当に嬉しかった。もう引退しても後悔はないくらいだ。たしかこの試合の後のダウンでねもゴラッソという言葉が生まれたような気がする。みんなには結果的に4-2で勝利したので、いらないゴールだったと言われた。 続くねもゴラッソは理科大野田戦。この試合は1点ビハインドの状況で後半から投入された。いつものように「点取ってきます」と大口を叩いた。なんとか1点がほしい中で、ともきがいい形で右サイドの裏へスルーパスをくれた。うまく抜け出してワンタッチ目で中に運び、ここでキックフェイントで切り返すと、左足でニアに流し込んでゴール。右サイドの三笘薫と言っても過言ではないゴールだ。この試合から後半に途中出場する時は「後半からジョーカー三笘します」と言っている。また、このねもゴラッソは観客がいる中での初めてのねもゴラッソだった。後日、観客の1人のEishinさんが「はる、ナイスゴール!」と笑顔で言ってくれて嬉しかった。試合は同点のまま...