2016年11月22日火曜日

第二章


前書き



 約1か月前、リーグ戦最終節帝京戦をもって4年間に及ぶア式での選手生活を終えた。その少し前にリレーブログfeelingsが復活して、せっかくなら引退後落ち着いて書こうと考えていたわけだが書くことがない…feelingsを直訳すれば、「感情」とか「気持ち」とかになるわけだが、どうしても「感情」や「気持ち」を書き起こすことが出来ない。4年間ア式に所属して様々な経験をし、同時に様々な感情を抱き、それらが今の自分にとってあまりにも大きすぎて、複雑すぎて書くことができない、ということであると思われる。あるいは文章力不足か…



 今回は自分が書く最後のfeelingsになるわけで、最後くらいfeelingsの名に相応しいものを書きたいと思っていたが、先に述べたような状態である。では何を書こうか…思案の末出た結果、後輩達にメッセージを伝えよう、というありきたりなものになってしまったが、自分としては誰か一人でも伝わってくれればそれで満足である。後輩たちのこれから先のア式生活が少しでも実りのあるものでありますように。







本文



 大学サッカーでは卒業・入学に伴って毎年選手・部員の入れ替わりがあり、ア式では毎年約20人が入れ替わる。したがって、4年間で現役部員とだけで140回もの出会いを経験することになる。途中でやめる人や、3学年離れた人のように、共に過ごす時間の短い人たちを除いても、その数は100回になる。



 彼らとは出会うだけではない。同じ時間を、空間を共有し、大学時代における自己資源―時間、エネルギー、情熱、知恵、経験、技術―を捧げて目標達成を目指す。先に別れを告げた彼も、今横にいる彼も、次に出会う彼も、おしなべてそれをする。だからこそ目標に近づくことができると、目標を達成できると信じて、安心してさらに自己資源を捧げることができる。



 100回もの出会いがあれば、当然その良し悪しがある。



本当に良い出会いはかけがえのないものである。なにものにも替え難いものとしていまなお輝きを失わない。彼らの存在そのものが、あるいは彼らと過ごした日々がいつでも自分の心の支えであり、行動の指針であり、目標あるいは憧れであった。ア式とは、単に組織の呼称であるというだけでなく、大きな目標に本気で立ち向かう強い人間を集める場でもある。だから、ア式にいればこうしたかけがえのない出会いを必ず経験するはずである。



 誰よりもうまく、誰よりも泥臭かった人

 強い意志と向上心を持っていた人

 想像力があり、常に誠実であった人

 自分の仕事に誇りと拘りを持って取り組んでいた人

 目先の人間関係を顧みず勝利に向けて発信できる人

 人の助言に素直に耳を傾ける人



 私にとってかけがえのない出会いは当然これが全てではない。しかし、残念なことにこれが100行に達することは決してない。自分に限った話ではないし、全員そうなのではないだろうか。





 横にいる部員との出会いを大切にしよう、そんなことが言いたいのではない。一つの出会いがその人にとって大切かどうかなんて初めからわかるものではない。



 お前がア式で過ごす時間は、断じてお前一人の時間ではない。上でも述べたが、お前が目標に向かって自己資源を投資するという信頼があるから、別のお前もそれができるのである。グラウンドでの振舞い、部室での何気ない発言、試合後の合コン、日々の生活習慣、オフ…大げさかもしれないが、ア式に所属した以上その全てがお前だけの時間、空間ではなくなる。合コンに行くな、酒を飲むな、オフ中に遊ぶな、ということではない。リフレッシュも大切なことである。ただ、一緒にいる時間、空間、そうでない時間、空間、どちらも決してお前だけのものではないということを自覚して行動しろ、ということである。この意識があれば、おのずとお前の行動は決まるはずである。その行動の積み重ねが、お前を別のお前にとってかけがえのない存在へと押し上げる。



 大切な出会いとは、ア式においての大切な出会いとは、こういうものでないだろうか。



 ア式部員一人一人に、数多のかけがえのない出会いがありますように。







あとがき



 今年のリーグ戦は悲惨な結果であった。

後期第5節大東戦での敗戦をもって事実上降格が決まった。心が折れかけたが、試合後沢登と話をして「バカになろう」と決めた。普通に考えれば残留はありえないが、そんなことを考えずにただひたすらサッカーに集中した。

しかし、次節の亜細亜戦で引き分けたことにより降格が決まった(数字の上では可能性はあったが、残り3試合で勝ち点だけでなく、20近い得失点差もひっくり返す必要があった)。今度は完全に心が折れた。闘う意味を失った。



 闘う意味を求めて何人かの人と話をした。彼らからもらった言葉は自分にとって本当に大きかった。ア式に所属する者として、その行動全てが決して自分だけのものではない、ということを痛感した瞬間であった。ここでは具体的な言葉は書かないが、色んな部員の思いを聞いてみると良いと思う。



 本文では色々と書いたが、自分が書いたことに本当に気付いたのは引退間近の話である。もっと早く気付けていたら違う世界が見えていた気もするが、最後に気付けただけ良しとしよう。



少しばかりの後悔と後輩達への激励、そして彼らへの多大なる感謝の念を込めて長々と書かせて頂いた。





第三章では必ず成功する

4年 OB 北山 淳

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