サッカーの魅力

入部して7ヶ月がたった。大学と部活の両立は思った以上に大変だったが、そんな大変さを上回るくらい部活が楽しいと思えるのは自分でも意外だ。

小、中学校を通じてサッカーを続けたが、中学を卒業する頃には楽しいという気持ちよりつらいという気持ちが上回るようになった。小中学を通して一緒にサッカーをしてきた女子チームの友人たちの人生はサッカーを中心に廻っていて、案の定高校はサッカー強豪校に進学していった。サッカーを趣味としか考えていなかった私は、彼女たちと自分を比べて、自分がなぜサッカーを続けているのか分からなくなった。彼女たちを見ていると、自分が本気でサッカーに向き合っていないのではないか、そんな自分はサッカーを続けてよいのか、続ける意味があるのか分からなくなった。理由が分からなくなると続けるのも苦痛になるもので、高校ではサッカーをやめてしまった。大学でア式女子に入部したのも、正直サッカーがしたくてたまらなかったというよりは、他のスポーツを新しく始める気力がなかったというのが本音だ(新歓してくださった先輩方すみません、受験に生気をほとんど持ってかれてました笑)。

しかし今はサッカーが楽しくてたまらない。サッカーってこんなに楽しいものだったっけ、と思ってしまうくらい楽しい。先輩、同期、コーチの方々、クラブチームの方々など、一緒に楽しんでくれる人たちのなかでサッカーをするうちに、趣味としてでも真剣にサッカーをすることは可能だと気付かされた。その気付きで驚くほど一気にサッカーが楽しくなった。

純粋に楽しいということ以外にもサッカーはいろいろな魅力のあるスポーツだが、たくさんの出会いをくれるというのも魅力の一つなのではないかと最近気付いた。大学に同じ高校の出身者がほとんどおらず人間関係が希薄だった私が部活という居場所を得たのも、優しくて頼りになってバイタリティのある部活の人たちに出会えたのもサッカーのおかげである。また、クラブチームに入り、サッカー以外にも大切なものがあるなかで(仕事、学校の部活など)それでもサッカーに熱中する様々な年齢層の人たちに出会えたのもサッカーのおかげだ。

知り合いがほとんどいない東京に来て、一緒に一つのことに打ち込める人たちとこんなにたくさん出会えたのは、サッカーができる環境があったからだ。こんな素敵な場が東大にあるなんて本当にラッキーだ。私も部活の一員として、この部活を支えられる存在になりたい。

ア式女子を盛り上げるためにも、まずは関カレで目標の3勝を達成する。ディフェンスとして体をはる。10点、20点取られる試合もあるけれど、めげずに分析して次の試合では無失点に押さえるという気持ちを忘れない。出来ることから始めていきたい。


最終ラインの壁になりたい
女子部1年      村上悠紀

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