模索

兒玉寛俊(3年/GK/日比谷高校)


チーム内に目を向ければ、上達には二つの方向性があると思っています。


一つ目は自分自身にベクトルを向けること。動画を見直す、アドバイスを受ける、自主練をする、サッカーノートをつける。これらは選手として当然のことで、簡単なことではないですが、わかりやすいやり方だと思います。監督コーチ陣によく言われている通り、理想とするゲームモデルを実践するにはまず個の上達が必須ですが、最近は漫然と練習してしまうことがあるような気がします。テーマを持って練習に取り組みたいと思っています。チームとして思い通りにいかないこと、自分の至らなさに対して不満を覚えることは多々ありますが、まずは自分の技術向上、身体的能力アップに努めたいと思います。


もちろん先に述べた観点も重要だと思いますが、二つ目はより盲点で強く意識しなければいけないポイントだと思います。


二つ目は味方との関係性について。自分から味方にどう働きかけるかというよりは、自らの言動・行動が味方にどう見られるかという問題です。


例えばコーチング。声をかけるタイミング、情報量、声量、大勢の中で言うのか個別で言うのか、ワードのチョイス、様々考慮することはあり、味方への伝わり方も色々で、味方からの印象も異なります。味方からの印象が悪ければ困った時に助けてくれません。


他にも、遅刻をしない、部活の仕事をきちんとこなす、挨拶をする、など


前回のfeelingsを書いた一年時は専ら自分の技術向上に執着して日々の練習に取り組んでいたように思います。


無論、選手の場合は一つ目の観点が二つ目に強く影響してくることにはなると思いますが。



キーパーは選手が何人かいる中で試合に出られる人は一人、それでも毎日一緒に練習する必要がある。コーチが毎日いるわけでもないので一人一人の練習態度が練習の雰囲気を大きく左右する。味方にいかにストレスかけないようにするか、チームの輪を崩さないかが大事になってくる。


試合となればどれだけ良い声掛け、良いプレーをしようとも一つの失点、一つのミスで大きく批判されるし命取りとなる。


だからこそ到底一人でやっていけるポジションではないし、味方からの信頼や周りからの見られ方が重要であると感じます。部員誰一人として一人ではやっていけないと思っていますが、キーパーはそのきらいが強い。



あいつのために守備をしてゴールを守ろう、あいつがいるから安心して攻撃できる、シュートはあいつに任せよう、あいつだったらきっとパスを出してくれるはずだ。選手間だけではなく、この人達のために応援しよう、この人達のためならサポートしよう、そのような目に見えないつながりによってチームは強くなるのだと思います。非常にわかりにくい目標だからそれに対するアプローチの仕方も難しいのだと思いますが、少なくともピッチ上に関しては先に書いたような味方との良い関係性を構築することから始まるのではないかと思います。


愛されるチームになる、応援されるチームになるという目標の下ア式は活動していますが、それは身内でも言えることで、お互いが応援し、支えられるチームこそが強いチームになると思います。



2部優勝を目指し可能性がある限り力を尽くして戦いたいと思っています。そして、圧倒的に能力が劣る中、来年1部で躍進するため、何がチームにとって必要なのか考えながらプレーしたいと思っています。

コメント

  1. 最近の日比谷高校はどの大会にも一回戦すら勝ったことがない。そんな中からこんなにしっかりしたGKが育っていることに感心します。

    返信削除

コメントを投稿