選択と責任
中村綾(1年/FW/姫路西高校) |
七月某日、とうとうfeelingsの執筆依頼が来た。 正直入部してからfeelingsというものにあまり興味を抱い ていなかったし、詳しく知らなかった。 過去のfeelingsを参考にして、 ということなので見てみることにした。 初めてみる皆のfeelings。
「みんな文章うますぎないか」
真っ先に思った。 feelings執筆のハードルが爆上げされた。題材も皆、 面白い。何人かのfeelingsを読み終わり、 いざfeelings執筆に取り掛かろうとした。が、 何を書くかが思いつかない。 上がりすぎだハードルを越えようとあれこれ考えたが結局思いつか ず、気づいた時には締め切り最終日。まあ最初だから、 無難にこれまでのサッカー人生とア式での生活を振り返ろうと思う 。何度も書けば次第と面白くなることを祈って。
きっかけは兄が地元のサッカークラブに入団したことだった。 兄を追って自分もサッカーを始めた。小学一年生のとき、 お風呂場で父親にサッカーを始めたいと言ったことを今でも覚えて いる。人生でサッカーの分岐点は2つあったと思う。 一つ目は中学入学時。小学生の時の友人たちはほぼ全員、 クラブチームに入団した。自分も入りたかった。 しかし両親は練習時間などを理由に許してはくれなかった。結局、 中学校のサッカー部に入ることにした。 結果的に部活動は楽しかった。仲の良い同期ができ、 顧問にも恵まれた。が、その選択が正解だったのかはわからない。 クラブチームに入っていたらどうなっていたのだろうか。 少し考えることもあった。結果オーライだからいいが…。 二つ目はア式蹴球部に入る決断をしたことだ。 入学以前から部活動であれ、サークルであれ、 何かしらの形で大学でもサッカーを続けようとは考えていた。 しかし、高校までのサッカーで、 一つ一つの試合結果で一喜一憂をするのにうんざりしていた。 また、高3の5月に部活動を終え、浪人をし、 丸2年サッカーどころかまともな運動をしていなかったので、 サッカーサークルに入ることを概ね決めていた。 サーオリではもちろんまずはサッカーだ。 サークルとア式の両方の説明を聞き、体験をしに行った。 まずサークルへ。 サークルではみんな和気藹々とサッカーをしていて普通に楽しかっ た。無難にありだなあと思った。次にア式に行ってみた。 まず最初、御殿下のグラウンドの良さに感動した。 ここでサッカーできることにワクワクした。 次に練習では今まで意識していなかったポイントを色々教えてもら い、上手くなったと感じられた。 そういう風に技術はもちろんだが、 戦術に重きを置く指導に惹かれた。こうしてサークルと部活、 両方に行ったがまだどちらに入るか決めかねていた。 内容ではア式だが、忙しさがネックになっていた。しかし、 忙しさはどうとでもなると思って、ア式に入部した。( テスト期間には後悔することになるが…)ちなみに、入学当初、 ア式という存在はなぜだか自分から遠かった。だが、 上クラにア式蹴球部員がいて、 色々情報をくれたおかげでア式の存在が身近に感じられた。 たぶんそれがなかったらア式には入っていなかったと思う。
5月初旬、ア式での生活が本格的に始まった。 最初の2ヶ月は正直辛かった。周りのレベルの高さに加え、 二年というブランクは思った以上に大きかった。体が重く、 思うように動かないし、 ボールタッチの感覚も忘れていたように感じる。 練習に行きたくないと思ったこともあった。 辞めるという選択肢もあったが、その選択はしなかった。それは、 ア式でのサッカー、 今までのとは異なる頭脳を使ったサッカーは日々、 新鮮さを与えてくれ、毎日の学びが楽しかったからだ。 悶々とした日々を過ごし、気がつけば7月になっていた。 この頃にはある程度体が動くようになってきて、 ア式の生活にも慣れてきた。 試合でもある程度上手く行くようになってきていた。 そしてサタデーリーグ玉川戦、初めて公式戦に出してもらった。 本当に緊張した。初めて応援される側として出て、 応援の心強さとプレッシャーを感じた。 いざ試合になるとすぐに体力が尽きた。 守備で走るだけで精一杯で積極的に攻撃参加はできなかった。 チームメイト、コーチ陣、 応援してくれている人達には本当に申し訳なく感じた。 中高ではほぼいつも試合に出させてもらっていて、 試合に出られないメンバーのことを深く考えてこなかった。 こうしてア式に入り、試合に出られない日々が続いたことで、 試合に出ることの責任、 支えてくれるみんなの期待に応える責任を強く認識した。 この試合も自分には試合に出ている責任があった。 その責任を果たせないスタートとなってしまった。 そうして今の8月に至る。
これまで幾度となく選択をしてきた。サッカーを続ける選択。 ア式に入る選択。これらが正しかったのかはまだわからない。 そして、これまでのサッカー人生で、試合に出た時、 出られなかった仲間の期待と責任に応えられていたのだろうか。 最近よく考える。まだまだわからないことだらけだが、 これからのア式生活で、入部した選択を正しいものにできるよう、 責任あるプレーができるよう、 日々一歩一歩頑張っていくつもりだ
「みんな文章うますぎないか」
真っ先に思った。
きっかけは兄が地元のサッカークラブに入団したことだった。
5月初旬、ア式での生活が本格的に始まった。
これまで幾度となく選択をしてきた。サッカーを続ける選択。
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